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IoT時代到来における「薬事法」 
2014年10月3日 
株式会社リーディング・エッジ社 
ITサービス事業部 執⾏行行役員 
岸 慶騎
2 
01 
市場規模 
医療機器産業ってどんな産業?
日本の医療機器市場の動向 
3 
27000 
20250 
13500 
6750 
0 
26,959 
25,935 
23,860 
23,154 
22,239 21,760 
21,314 
22,587 
21,105 
20,596 
19,573 19,443 19,558 19,666 19,622 
20,286 
1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 
出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報 
約2.7兆円の規模 
景気の影響を受けにくく、安定した需要 
単位:億円
日本の主要製造業マーケット規模 
4 
600000 
450000 
300000 
150000 
0 
単位:億円 
しかし、経済規模は小さい 
25,935 
93,105 
180,121 
260,379 
330,816 
369,426 
502,627 
自動車産業電気機器一般機器化学鉄鋼医薬品医療機器 
一般社団法人 日本自動車工業会 2012年の主要製造業の製造品出荷額等を加工http://www.jama.or.jp/industry/industry/industry_3g1.html
医療療機器輸⼊入・輸出⾦金金額の推移 
5 
1,800,000 
1,600,000 
1,400,000 
1,200,000 
1,000,000 
800,000 
600,000 
400,000 
200,000 
0 
1,188,388 
6983億円の貿易赤字 1,058,373 
輸入 
1,021,9741,090,749 1,097,867 
1,074,964 
1,055,418 
1,012,045 
955,296 
883,594 
836,268 840,030 
834,383 821,114 
834,509 
750,760 
709,396 
588,700 
輸出 
475,155 453,360 480,851 490,057 
527,526 575,054 559,160 420,281 430,147 473,915 327,517 327,328 365,042 363,144 397,453 376,880 268,870 299,308 
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 
出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報 
輸入に依存
薬事工業生産動態統計 
6 
輸出 
4,901 
6983億円の貿易赤字 
輸入 
11,884 
輸入に依存 
単位:億円 
出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報(2012年)
世界の医療機器メーカーの売上高 
7 
ジョンソン&ジョンソン(米) 
GE(米) 
シーメンス(独) 
単位:10億ドル 
1社で日本市場 
メドトロニック(米) 
全体に匹敵買収(2014年6月) 
バクスター(米) 
フレゼニウス(独) 
フィリップス(蘭) 
アボット(米) 
コビディエン(米) 
ボストンサイエンチフィック(米) 
ベクトンデッキンソン(米) 
ストライカー(米) 
ビーブラウン(独) 
セントジュード(米) 
テルモ(日) 
東芝(日) 
3M(米) 
オリンパス(日) 
ジンマー(米) 
9.3 
8.4 
7.8 
7.4 
7.3 
5.9 
5.2 
4.8 
4.6 
4.5 
4.4 
4.2 
12.8 
12.1 
11.4 
16.9 
16.7 
15.8 
24.6 
0 5 10 15 20 25 30 
出典:日本医療機器産業連合会資料 MPO Magazine (2011/7)ランキング
医療機器世界市場の将来見通し 
8 
5000 
4500 
4000 
3500 
3000 
2500 
2000 
1500 
1000 
500 
0 
448 
303 
204 
784 
373 
205 
336 
298 
216 
1,300 
1,033 
883 
1,668 
944 1,271 
2009 2013 2018 
その他 
アジア 
(日本を除く) 
日本 
欧州 
米国 
出典:経済産業省資料 ”Worldwide Medical Market Forecasts to 2018”
9 
02 
海外法制 
海外の規制ってどこまで! 
すすんでるの?
医療用目的のソフトウェア 各国の規制の状況 
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 
出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料10 
医療用 
目的の 
ソフト 
ウェア 
規制 
米国 
FDA独自のソフトウェアガイ 
ダンス 
欧州 
IEC60601-1:2005 箇条14 
IEC62304 :2006 
中国 
医療機器ソフトウェア登録基 
本要求ガイダンス(CMDE) 
日本 
【組込み】 
JIS T 0606-1:2012 箇条14 
JIS T 2304:2012 
【単独ソフトウェア】 
JSI T 2304:2012 
モバイル 
MDDS 米国 
医療機器として一部規制 
市販前申請と定期査察でチェック 
新規に規制開始、4年ごとに再申請必要 
医用電気機器の安全通則第3版に適合すると必須になる 
クラスによって適合が求められる可能性あり 
2011年、中国の医 
療機器ソフトウェア 
規制が突然始まり 
EU,米国から国際標 
準に合わせるように 
要求されている。 
3版対応により日本 
でも実質的にソフト 
ウェア規制が始まる 
2013年11月の薬事 
法改正により規制要 
件になりつつある。 
2014年、FDA 
とAppleがiOS8リ 
リースに合わせて事 
前協議し、ガイドラ 
インの一部を変更 
モバイルメディカルソフトウェアや、メディカルデバイス 
データシステムは米国が先行して規制要件を開示。 
FDAやEUで先行し 
ていた医療機器ソフ 
トウェア規制がアジ 
アを含む諸外国や日 
本で本格化。 
ソフトウェアの要求
単体ソフトウェア規定整備の範囲及び国際比較 
日本のみ規制対象とすべきソフトウェア 
を規定していない。中国、韓国も単独医 
11 
考え方分類定義製品例日本欧州米国オースト 
ラリアカナダGHTF 
診断・治療 
の目的を意 
図したもの 
医療機器の 
構成品であ 
るソフトウ 
ェア 
【医療機器標準搭載ソフトウェア】 
医療機器に標準搭載されたソフトウェア。本体 
の医用機器と一緒に市場流通する。CT等の組込みソフト 
ウェア☆ ○ ○ ○ ○ ○ 
【医療機器オプションソフトウェア】 
医療機器のオプション製品。本体の医療機器と 
別に市場流通するが、本体の構成品であるので 
必ず特定の本体にインストールされる。 
CTのモダリティコン 
ソール用オプション 
ソフト等☆ ○ ○ ○ ○ ○ 
非医療機器 
のアプリケ 
ーションソ 
フトウェア 
【医療用アプリケーションソフトウェア①】 
ソフトウェア単独で医療上の有用性があり、診 
療用途を意図したソフトウェア。単独製品とし 
て流通し、かつPC等の汎用ハードウェアにイ 
ンストールすることを意図したソフトウェア 
診断機能を持った医 
療用アプリケーショ 
ン× ○ ○ ○ ○ ○ 
【医療用アプリケーションソフトウェア②】 
医療機器で取得した患者の生体情報や画像情報 
などの臨床データのさらなる処理は行わずに診 
療のために保管、転送、又は表示等することを 
意図したソフトウェア。拡大・縮小・回転など 
を含む。単独製品として流通し、かつPC等の 
汎用ハードウェアにインストールすることを意 
図したソフトウェア。 
生体検査システムソ 
フトウェア× ○ ○ ○ ○ ○ 
直接診断・ 
治療目的を 
意図してい 
ないか、又 
は診断・治 
療に役立つ 
機能・性能 
を備えてい 
ない 
医療情報シ 
ステムソフ 
トウェア 
【医療情報システムソフトウェア①】 
医療機器で取得した患者の生体情報や画像情報 
などの臨床データを取り扱うが、診療のために 
提供することを意図しない。 
教育用・学習用電子 
カルテソフトウェア× × × × 詳細不 
明 
詳細不 
明 
【医療情報システムソフトウェア②】 
患者の病歴や検査日程など非臨床データを取り 
扱うことを目的としたソフトウェア 
電子情報システムソ 
フトウェア、電子カ 
× × × × 詳細不 
ルテソフトウェア明 
詳細不 
明 
☆:ソフトウェアをインストールした医療機器本体として規定されている。 
療用ソフトウェアを規制 
出典:第8回厚生科学審議会医薬品等制度改正検討部会 資料(2011/11/16)
医療機器規制の国際整合化 
• GHTF 
-Global Harmonization Task Forcer~1992年に創設された医療機器規制の 
国際整合化を進める国際会議。 
日本、オーストラリア、米国、カナダ、欧州連合(EU)の5者の規制当局と 
産業界の代表者で構成。2012年で終了 
! 
• IMDRF 
-International Medical Device Regulators Forum~2013年から 
日、米、欧州、オーストラリア、カナダ、ブラジル、中国、ロシアの規制当局 
が参加する国際整合の活動。以下の活動テーマをあげて活動を推進している。 
• 不具合報告制度 
• 単一監査MDSAP(Medical Device Single Audit Program) 
• 電子申請(市販前申請内容の統一と電子申請システムの構築) 
• ソフトウェア 
出典:医機連主催 平成26年度 医療機器の承認・認証申請等に関する説明会(2014/09/30) 資料より12
ヘルスソフトウェアの分類 
ヘルスソフトウェア 
その他のヘルスユー 
スソフトウェア 
(介護用ロボット、活動 
量計、万歩計など) 
その他のヘルスユー 
スソフトウェア 
(iOS8 Healthkit,Apple 
watch用アプリなど) 
医療機器 
ソフトウェア 
(Software in a Medical Device) 
ソフトウェア 
医療機器 
(SaMD: 
Software as a Medical Device) 
医療用目的ヘルスユース 
出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料 IEC62A/ISO 215 JWG7メンバー,Oliver P. Christ氏提供の図を一部改変13 
特定のハード 
ウェア上で動 
作するソフト 
ウェア 
一般目的のIT 
ハードウェア 
上で動作する 
ソフトウェア 
医療用目的のソフトウェア 
(規制対象) 
従来の薬事法での規制対象 
改正薬事法での規制対象GHS開発ガイドラインの対象
14 
03 
海外動向 
ヘルスケアアプリってどんなの?
デジタル心音・心電アプリ 
従来の医療 
機器の範囲 
Rijuven社 Cardiosleeve 
http://www.rijuven.com/cardiosleeve 15
簡易心電計デバイス付きiPhoneケース 
従来の医療 
機器の範囲 
http://www.alivecor.com/home 16 
AliveCor with case for iPhone 5/5S 
$ 199.00 
Alivecor社 Heart Monitor Case
モバイル超音波診断装置 
従来の医療 
機器の範囲 
MobiSante社 MobiUS SP1 System 
http://www.mobisante.com/products/product-overview/ 17
パルスオキシメーター 
マシモ社 iSpO2 
http://www.masimo.co.jp/ispo2/index.htm 18 
38,000円(税抜) 
従来の医療 
機器の範囲
眼底カメラ 
WelchAllyn社 iExaminer 
http://welchallyn.jp/iExaminer/ 19 
iExaminerアプリ 
iExaminer アダプター 
従来の医療 
機器の範囲
心音・呼吸・体温・体位センサー内蔵ベビー服 
http://mimobaby.com 20 
Mimo Baby Monitor Starter Kit 
$199.99 
Mimo社 Turtle 
モバイル 
メディカルア 
プリとして規 
制対象
GPS付き吸入薬による場所、環境の統合管理ソリューション 
モバイル 
メディカルア 
プリとして規 
制対象 
PropellerHealth社 Asthma and COPD 
http://propellerhealth.com/solutions/ 21
筋肉稼動センサー内蔵フィットネススーツ 
モバイル 
メディカルア 
プリとして規 
制対象 
Athos社 Athos Sensors 
http://www.liveathos.com/apparel/technology 22
皮膚がんチェッカー 
モバイル 
メディカルア 
プリとして規 
制対象 
SkinVision BV社 SkinVision 
https://skinvision.com 23
血糖値測定デバイスと糖尿病管理ソリューション 
規制対象 
ではない 
アークレイ社 スマートe-SMBG 
https://cloud.e-smbg.net 24
スマホと連携する活動量計 
規制対象 
ではない 
オムロン社 Active Shift 
http://www.healthcare.omron.co.jp/product/hja/hja-700t.html 25
26 
04 
Intended Use 
使用用途を決めるのが大事
意図した使用、使用目的(Intended Use) 
• 製造業者による意図した使用(Intended Use)の定義が求められる。 
• 定義するということは線を引くということ。 
• Intended Useを定義しないとリスク分析ができない。 
• 米国(FDA)は取扱説明書に書かれたIntended Useと利用実態との乖離を許さない。 
(取扱説明書には診断には使うなと書き、実態は診断に使っている状態はNG) 
27 
使用目的弱い強い 
診断診断しない診断を補助する診断する 
治療治療しない治療を補助する治療する 
予防予防しない予防を補助する予防する 
出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
米国FDAの市販前申請を行ったモバイルアプリ 
28 
使用目的 
Intended Use 
FDA 510(k)申請を行った 
Mobile MIMソフトウェア 
医用画像の閲覧、登録、表示を 
目的としている。
注意表記の例:OsiriX 
http://www.osirix-viewer.com 29
30 
05 
国内法制 
薬事法がかわる?
薬事法の改正ポイント① 
単体プログラムを医療機器として規制する。 
民間の第三者機関による認証の対象を、高度管理医療機器に拡大。 
31 
規制 
緩和 
規制 
強化 
規制 
緩和 
現行ではハードウェアと必ずセッ 
トでないと薬事認証受けられない 
→既存メーカーにとっては緩和 
ソフトウェアのみでも規制 
→新規参入にとっては規制強化 
規制 
緩和 
規制 
緩和 
製造業を許可制→登録制へ簡素化 
QMS調査を個別製品単位→製品郡単位に合理化 
【基準適合証の運用】
薬事法の改正ポイント② 
32 
規制 
緩和 
変更医薬品と医療機器を別章立てに分離 
法律名が変わる。 
「薬事法」→「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」 
  通称「医薬品医療機器等法」変更 
規制 
強化 
添付文書の個装添付の省略 
規制対象外の単体プログラムには業界自主ルールが設けらる 
平成26年11月25日施行 
変更
リスクに応じた承認・認証・届出制度 
33 
国際基準(GHTF※)での分類薬事法の分類種類審査法令根拠 
◆クラスⅣ(高リスク) 
患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合、生命 
の危険に直結する恐れのあるもの 
(例)ペースメーカー、人工心臓弁 
高度管理医療機器 
大臣承認 
(新法で 
は認証) 
独立行政法 
人 医薬品 
医療機器総 
合機構 
(PMDA 
) 
法第14条 
 法第19 
条の2:外 
国製造医 
薬品等 
◆クラスⅢ(中リスク) 
不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高い 
と考えられるもの 
(例)透析器、人工骨、人工呼吸器、コンタクトレンズ 
◆クラスⅡ(低リスク) 
不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが比較的 
低いと考えられるもの 
(例)MRI、内視鏡、消化器用カテーテル、磁気治療器 
管理医療機器認証登録認証 
機関 
法第23条 
の2 
◆クラスⅠ(極低リスク) 
不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが極めて 
低いと考えられるもの 
(例)体外診断用機器、X線フィルム 
一般医療機器届出なし法第14条 
の9 
高い 
 
 
 
低い 
GHTF:日米欧豪加の5地域が参加する「医療機器規制国際整合化会合(GHTF)」において平成15年12月に 
合意された医療機器のリスクに応じた4つのクラス分類の考え方を薬事法に取り入れている。 
BSIグループジャパン(株)薬事法認証制度の概要について セミナー資料より
医薬品医療機器等法におけるプログラムの医療機器への該当性 
についての基本的な考え方について(パブリックコメント) 
無体物である特性等を踏まえ、人の生命及び健康や機能に与える影響等を考慮し、プログラム医療機器の該当性 
の判断を行うにあたっては、次の2点について考慮すべきものであると考えられる。 
(1)プログラム医療機器により得られた結果の重要性に鑑みて疾病の治療、診断等にどの程度寄与するのか。 
(2)プログラム医療機器の機能の障害等が生じた場合において人の生命及び健康に影響を与えるおそれ(不具 
   合があった場合のリスク)を含めた総合的なリスクの蓋然性がどの程度あるか。 
1.医療機器に該当すると考えられるプログラム 
1)医療機器で得られたデータ(画像を含む)を加工・処理し、診断又は治療に用いるための指標、画像、 
  グラフ等を作成するプログラム 
2)治療計画・方法の決定を支援するためのプログラム(シミュレーションを含む) 
2.医療機器に該当しないと考えられるプログラム 
1)医療機器で取得したデータを、診療記録として用いるために転送、保管、表示を行うプログラム 
2)データ(画像は除く)を加工・処理するためのプログラム(診断に用いるものを除く) 
3)教育用プログラム 
4)患者説明用プログラム 
5)メンテナンス用プログラム 
6)院内業務支援用プログラム 
7)健康管理用プログラム 
8)一般医療機器(機能の障害等が生じた場合でも人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとん 
  どないもの)に相当するプログラム 
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAILid=495140232Mode=0 34
プログラム医療機器の責任者経過措置 
35 
平成29年11月24日までの間は、プログラム医療機器に関わる特別講習を終 
了した者を3年以上の実務経験がある者とみなすこととした。 
(改正省令附則第3条、第9条、第10条第2項関係) 
• プログラム医療機器のみを製造販売する製造販売業者の総括製造販売責任者、 
国内品質業務運営管理者、安全管理責任者 
• プログラム医療機器のみを製造する製造所の医療機器責任技術者 
プログラム特別講習の開催予定 
日程開催地主催締切受講料 
平成26年10月21~22日大阪公益財団法人 医療機器センター平成26年10月6日55,000円(税込) 
平成26年10月28~29日東京公益財団法人 医療機器センター平成26年10月14日55,000円(税込) 
平成26年11月6~7日神奈川公益財団法人 総合健康推進財団平成26年10月30日41,000円 
http://www.jaame.or.jp/koushuu/yakuji/p_soukatu.html 
http://www.zaidan-kensyu.jp/qualification13/index.php 
出典:医機連主催 平成26年度 医療機器の承認・認証申請等に関する説明会(2014/09/30) 資料より
医療機器・非医療機器 比較 
36 
医療機器非医療機器 
効果等の標榜法で規制 
(認められたものだけ) 
不可能 
(景表法等で規制・制限) 
広告等法で規制 
(一般向け広告が制限) 
一般広告可能 
(景表法で規制) 
業の取得必要 
(責任者要件があり、講習受講等も必要) 不要 
ラベリング法定表示が必要不要 
安全対策拠出金必要不要 
保険収載分析ソフトは、収載の可能性 
(診断機器) 
なし 
医学管理加算の算定要件等で関連するケース有 
リスクマネジメント等 
各種規格 
GMP省令・QMS省令等への対応 
ISO 13485 医療機器の品質システム 
ISO 14971 医療機器へのリスクマネジメントの適用 
IEC 62304 医療機器ソフトウェアライフサイクルプロセス 
IEC 80002-1 医療機器ソフトウェアへのリスク 
       マネジメント適用のガイドライン 
IEC 80001 医療機器が接続されるITネットワークへの 
      リスクマネジメント適用 
IEC 62366 医療機器へのユーザビリティの適用 
GHS自主ガイドライン 
出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
情報の入手先 
• 厚生労働省 法令等データベースサービス! 
• http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/index.html! 
• 省令・告示・通知の情報入手が可能。! 
• データベースとして検索機能もある。登録準備中の最新の情報も、発出翌日には確認可能。! 
! 
• 各都道府県、薬務課のホームページ! 
• 各都道府県のホームページで医療機器の情報入手が可能。! 
• 業許可に関する情報はこちらで入手する。! 
! 
• 日本工業規格(JIS)! 
• http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html! 
• 上記のページで閲覧のみ(印刷・保存不可)可能。! 
! 
• 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)! 
• 医療機器基準等情報提供ホームページ! 
• http://www.std.pmda.go.jp/stdDB/index.html! 
• 一般的名称の定義! 
• 認証基準! 
• 基本要件チェックリスト! 
• JIS制定・改正情報  など 
37
おすすめの薬事関連セミナー(無料) 
• 医療療機器業界参⼊入 無料料セミナー(ISO 13485) 
• 主催:BSIジャパン 
• 開催⽇日 
• 10⽉月23⽇日(⽊木) ⼤大阪 
• 11⽉月13⽇日(⽊木) 東京 
• 12⽉月4⽇日(⽊木) ⼤大阪 
• 12⽉月11⽇日(⽊木) 東京 
• http://www.bsigroup.com/ja-‐‑‒JP/our-‐‑‒services/seminar-‐‑‒events/seminar/Medical-‐‑‒free-‐‑‒seminar/ 
! 
• 薬事法認証申請 無料料セミナー 
• 主催:BSIジャパン 
• 開催⽇日 
• 9⽉月18⽇日(⽊木) ⼤大阪 
• 10⽉月10⽇日(⾦金金) 東京 
• 11⽉月14⽇日(⾦金金)東京 
• 12⽉月12⽇日(⾦金金)東京 
• http://www.bsigroup.com/ja-‐‑‒JP/our-‐‑‒services/seminar-‐‑‒events/seminar/Medical-‐‑‒free-‐‑‒seminar/ 
! 
• 異異業種のための医療療機器ビジネス⼊入⾨門セミナー 
• 主催:公益財団法⼈人医療療機器センター附属 医療療機器産業研究所 
• 開催⽇日:平成26年年10⽉月23⽇日(⽊木) 
• http://www.jaame.or.jp/koushuu/mdsi/mdsi_̲business.html 
38
39 
06 
ガイドライン 
GHS自主ガイドライン
ヘルスソフトウェア開発ガイドライン 
40 
薬事法規 
制 
要求項目 
医療機器に要求され 
る全ての項目 
(ISO 13485等) 
品質マネジメント 
ヘルスソフトウェアの 
製品安全 
ソフトウェアライフサ 
イクルプロセス 
全項目 
ヘルスソ医療機器 
フトウェ 
GHS 
ア開発ガ 
マーク 
イドライ 
Level-3 
ン 
1~2項目 
GHS 
マーク 
Level-2 
リスクマネジメント 
GHS 
マーク 
Level-1 
レベル 
出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
41 
07 ディスカッションしましょう 
ワークショップ
ディスカッションのための話題提供 
• なぜ今、医療用ソフトウェアの規制? 
• 薬事法の課題 
これまでの薬事法では医薬品と医療機器との区別なく規制しており、一度化学組成が決 
まった医薬品の品質管理と、容易に改良を重ねられる医療機器との矛盾がある。また、 
有体物であることが前提であるため、ソフトウェアの製造、販売流通に関しては想定さ 
れていない。 
• セキュリティリスク 
遠隔操作で不正利用し、インスリンポンプの投与量を変更できることを実証している。IT 
ネットワークの高度化、医療機器・周辺デバイスのワイヤレス化から情報セキュリティ 
リスクへの対応が必須。医療機器メーカーだけでなく、医療機関側にもリスクマネジメ 
ント規格の遵守を促進することはできるか。 
• モバイルアプリやクラウドサービス、デバイス開発などITの進歩 
従来の医療機器の概念から大きく範疇を広げ、ヘルスケア全般や、健康増進などのウェ 
ルネス領域までにベネフィットのあるIT製品がすでに多数流通している。福祉や介護領 
域のロボット利用までも視野に入れて、国際整合性のある規制を運用することは国策と 
しても必須。 
42
医療者の立場では? 
• 治療、診断以外の目的でのソフトウェア利用は? 
教育、研究目的では医療機器とはみなされない。 
• 自分で開発したソフトウェアで医療を行うことは? 
医用画像などをモバイル端末で閲覧利用できるようなアプリを医師が自ら開 
発して、医療行為に利用するケースは? 
• 電子カルテは規制対象外として運用して問題ないか? 
現在の解釈では改正後も電子カルテ(医療情報システム)は薬事規制外との 
コメントがある。しかし、FDAなどの海外基準の動向次第で方針変更になる 
可能性はないのか。 
• 医療機器となることで、価格はあがる? 
企業が法規制対応することにより、管理コストは上昇し、価格に転嫁される 
ことは必定。 
43
医療機器メーカーの立場では? 
• 規制対象と、対象外の区別は? 
PACSビューワーなど本来は薬事規制対象外であるが、一部メーカーは薬事申請して 
いるケースもある。 
• FDAなどの海外基準をどこまで意識すればよい? 
今回の薬事法改正は国際規格との整合性をあわせることも目的としてある。今後の法 
規制の方向性は海外動向を意識せざるを得ない。また、国内市場だけでなく海外市場 
への展開も視野に入れた場合、国内法規制よりも海外基準に準拠した方が得策か? 
• ダウンロード販売(流通)した場合の責任分界は? 
ソフトウェアを医療者自らがダウンロード、インストールして使用する場合で、製造 
側が意図したとおりの手段でインストールされなかったことが原因となった誘発され 
た医療事故についての責任は誰が負う?ハードウェア仕様を満たしていない場合や、 
経年変化や定期メンテナンスなどに起因する障害は容易に起こりうる。 
• 
44
全般 
• 今回の法改正は医療機器産業の振興につながる? 
結局のところ、ソフトウェア単体規制はスタートアップのベンチャーや、医 
療未経験の中堅ベンダーなどにとってはハードルが明確になっただけで実質 
的な規制緩和ではない。むしろ、すでに業許可取得済みの医療機器メーカー 
(既存プレイヤー)などにとっては、製品郡単位での取得等の規制緩和になっ 
ており、新規参入としてはむしろ難しくなったのではないか? 
• 海外展開は容易になるのか? 
国際整合性を確保することにより、欧米だけでなく、欧米基準を取り入れる 
新興諸外国への対応を容易にする目論み。医療産業(部品/機器/システム)全体 
の連携を強め、構造的海外展開を推進することを目標としている。 
45

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IoT時代到来における「薬事法」

  • 2. 2 01 市場規模 医療機器産業ってどんな産業?
  • 3. 日本の医療機器市場の動向 3 27000 20250 13500 6750 0 26,959 25,935 23,860 23,154 22,239 21,760 21,314 22,587 21,105 20,596 19,573 19,443 19,558 19,666 19,622 20,286 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報 約2.7兆円の規模 景気の影響を受けにくく、安定した需要 単位:億円
  • 4. 日本の主要製造業マーケット規模 4 600000 450000 300000 150000 0 単位:億円 しかし、経済規模は小さい 25,935 93,105 180,121 260,379 330,816 369,426 502,627 自動車産業電気機器一般機器化学鉄鋼医薬品医療機器 一般社団法人 日本自動車工業会 2012年の主要製造業の製造品出荷額等を加工http://www.jama.or.jp/industry/industry/industry_3g1.html
  • 5. 医療療機器輸⼊入・輸出⾦金金額の推移 5 1,800,000 1,600,000 1,400,000 1,200,000 1,000,000 800,000 600,000 400,000 200,000 0 1,188,388 6983億円の貿易赤字 1,058,373 輸入 1,021,9741,090,749 1,097,867 1,074,964 1,055,418 1,012,045 955,296 883,594 836,268 840,030 834,383 821,114 834,509 750,760 709,396 588,700 輸出 475,155 453,360 480,851 490,057 527,526 575,054 559,160 420,281 430,147 473,915 327,517 327,328 365,042 363,144 397,453 376,880 268,870 299,308 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報 輸入に依存
  • 6. 薬事工業生産動態統計 6 輸出 4,901 6983億円の貿易赤字 輸入 11,884 輸入に依存 単位:億円 出典:厚生労働省 薬事工業生産動態統計年報(2012年)
  • 7. 世界の医療機器メーカーの売上高 7 ジョンソン&ジョンソン(米) GE(米) シーメンス(独) 単位:10億ドル 1社で日本市場 メドトロニック(米) 全体に匹敵買収(2014年6月) バクスター(米) フレゼニウス(独) フィリップス(蘭) アボット(米) コビディエン(米) ボストンサイエンチフィック(米) ベクトンデッキンソン(米) ストライカー(米) ビーブラウン(独) セントジュード(米) テルモ(日) 東芝(日) 3M(米) オリンパス(日) ジンマー(米) 9.3 8.4 7.8 7.4 7.3 5.9 5.2 4.8 4.6 4.5 4.4 4.2 12.8 12.1 11.4 16.9 16.7 15.8 24.6 0 5 10 15 20 25 30 出典:日本医療機器産業連合会資料 MPO Magazine (2011/7)ランキング
  • 8. 医療機器世界市場の将来見通し 8 5000 4500 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 448 303 204 784 373 205 336 298 216 1,300 1,033 883 1,668 944 1,271 2009 2013 2018 その他 アジア (日本を除く) 日本 欧州 米国 出典:経済産業省資料 ”Worldwide Medical Market Forecasts to 2018”
  • 9. 9 02 海外法制 海外の規制ってどこまで! すすんでるの?
  • 10. 医療用目的のソフトウェア 各国の規制の状況 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料10 医療用 目的の ソフト ウェア 規制 米国 FDA独自のソフトウェアガイ ダンス 欧州 IEC60601-1:2005 箇条14 IEC62304 :2006 中国 医療機器ソフトウェア登録基 本要求ガイダンス(CMDE) 日本 【組込み】 JIS T 0606-1:2012 箇条14 JIS T 2304:2012 【単独ソフトウェア】 JSI T 2304:2012 モバイル MDDS 米国 医療機器として一部規制 市販前申請と定期査察でチェック 新規に規制開始、4年ごとに再申請必要 医用電気機器の安全通則第3版に適合すると必須になる クラスによって適合が求められる可能性あり 2011年、中国の医 療機器ソフトウェア 規制が突然始まり EU,米国から国際標 準に合わせるように 要求されている。 3版対応により日本 でも実質的にソフト ウェア規制が始まる 2013年11月の薬事 法改正により規制要 件になりつつある。 2014年、FDA とAppleがiOS8リ リースに合わせて事 前協議し、ガイドラ インの一部を変更 モバイルメディカルソフトウェアや、メディカルデバイス データシステムは米国が先行して規制要件を開示。 FDAやEUで先行し ていた医療機器ソフ トウェア規制がアジ アを含む諸外国や日 本で本格化。 ソフトウェアの要求
  • 11. 単体ソフトウェア規定整備の範囲及び国際比較 日本のみ規制対象とすべきソフトウェア を規定していない。中国、韓国も単独医 11 考え方分類定義製品例日本欧州米国オースト ラリアカナダGHTF 診断・治療 の目的を意 図したもの 医療機器の 構成品であ るソフトウ ェア 【医療機器標準搭載ソフトウェア】 医療機器に標準搭載されたソフトウェア。本体 の医用機器と一緒に市場流通する。CT等の組込みソフト ウェア☆ ○ ○ ○ ○ ○ 【医療機器オプションソフトウェア】 医療機器のオプション製品。本体の医療機器と 別に市場流通するが、本体の構成品であるので 必ず特定の本体にインストールされる。 CTのモダリティコン ソール用オプション ソフト等☆ ○ ○ ○ ○ ○ 非医療機器 のアプリケ ーションソ フトウェア 【医療用アプリケーションソフトウェア①】 ソフトウェア単独で医療上の有用性があり、診 療用途を意図したソフトウェア。単独製品とし て流通し、かつPC等の汎用ハードウェアにイ ンストールすることを意図したソフトウェア 診断機能を持った医 療用アプリケーショ ン× ○ ○ ○ ○ ○ 【医療用アプリケーションソフトウェア②】 医療機器で取得した患者の生体情報や画像情報 などの臨床データのさらなる処理は行わずに診 療のために保管、転送、又は表示等することを 意図したソフトウェア。拡大・縮小・回転など を含む。単独製品として流通し、かつPC等の 汎用ハードウェアにインストールすることを意 図したソフトウェア。 生体検査システムソ フトウェア× ○ ○ ○ ○ ○ 直接診断・ 治療目的を 意図してい ないか、又 は診断・治 療に役立つ 機能・性能 を備えてい ない 医療情報シ ステムソフ トウェア 【医療情報システムソフトウェア①】 医療機器で取得した患者の生体情報や画像情報 などの臨床データを取り扱うが、診療のために 提供することを意図しない。 教育用・学習用電子 カルテソフトウェア× × × × 詳細不 明 詳細不 明 【医療情報システムソフトウェア②】 患者の病歴や検査日程など非臨床データを取り 扱うことを目的としたソフトウェア 電子情報システムソ フトウェア、電子カ × × × × 詳細不 ルテソフトウェア明 詳細不 明 ☆:ソフトウェアをインストールした医療機器本体として規定されている。 療用ソフトウェアを規制 出典:第8回厚生科学審議会医薬品等制度改正検討部会 資料(2011/11/16)
  • 12. 医療機器規制の国際整合化 • GHTF -Global Harmonization Task Forcer~1992年に創設された医療機器規制の 国際整合化を進める国際会議。 日本、オーストラリア、米国、カナダ、欧州連合(EU)の5者の規制当局と 産業界の代表者で構成。2012年で終了 ! • IMDRF -International Medical Device Regulators Forum~2013年から 日、米、欧州、オーストラリア、カナダ、ブラジル、中国、ロシアの規制当局 が参加する国際整合の活動。以下の活動テーマをあげて活動を推進している。 • 不具合報告制度 • 単一監査MDSAP(Medical Device Single Audit Program) • 電子申請(市販前申請内容の統一と電子申請システムの構築) • ソフトウェア 出典:医機連主催 平成26年度 医療機器の承認・認証申請等に関する説明会(2014/09/30) 資料より12
  • 13. ヘルスソフトウェアの分類 ヘルスソフトウェア その他のヘルスユー スソフトウェア (介護用ロボット、活動 量計、万歩計など) その他のヘルスユー スソフトウェア (iOS8 Healthkit,Apple watch用アプリなど) 医療機器 ソフトウェア (Software in a Medical Device) ソフトウェア 医療機器 (SaMD: Software as a Medical Device) 医療用目的ヘルスユース 出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料 IEC62A/ISO 215 JWG7メンバー,Oliver P. Christ氏提供の図を一部改変13 特定のハード ウェア上で動 作するソフト ウェア 一般目的のIT ハードウェア 上で動作する ソフトウェア 医療用目的のソフトウェア (規制対象) 従来の薬事法での規制対象 改正薬事法での規制対象GHS開発ガイドラインの対象
  • 14. 14 03 海外動向 ヘルスケアアプリってどんなの?
  • 15. デジタル心音・心電アプリ 従来の医療 機器の範囲 Rijuven社 Cardiosleeve http://www.rijuven.com/cardiosleeve 15
  • 16. 簡易心電計デバイス付きiPhoneケース 従来の医療 機器の範囲 http://www.alivecor.com/home 16 AliveCor with case for iPhone 5/5S $ 199.00 Alivecor社 Heart Monitor Case
  • 17. モバイル超音波診断装置 従来の医療 機器の範囲 MobiSante社 MobiUS SP1 System http://www.mobisante.com/products/product-overview/ 17
  • 19. 眼底カメラ WelchAllyn社 iExaminer http://welchallyn.jp/iExaminer/ 19 iExaminerアプリ iExaminer アダプター 従来の医療 機器の範囲
  • 20. 心音・呼吸・体温・体位センサー内蔵ベビー服 http://mimobaby.com 20 Mimo Baby Monitor Starter Kit $199.99 Mimo社 Turtle モバイル メディカルア プリとして規 制対象
  • 21. GPS付き吸入薬による場所、環境の統合管理ソリューション モバイル メディカルア プリとして規 制対象 PropellerHealth社 Asthma and COPD http://propellerhealth.com/solutions/ 21
  • 22. 筋肉稼動センサー内蔵フィットネススーツ モバイル メディカルア プリとして規 制対象 Athos社 Athos Sensors http://www.liveathos.com/apparel/technology 22
  • 23. 皮膚がんチェッカー モバイル メディカルア プリとして規 制対象 SkinVision BV社 SkinVision https://skinvision.com 23
  • 24. 血糖値測定デバイスと糖尿病管理ソリューション 規制対象 ではない アークレイ社 スマートe-SMBG https://cloud.e-smbg.net 24
  • 25. スマホと連携する活動量計 規制対象 ではない オムロン社 Active Shift http://www.healthcare.omron.co.jp/product/hja/hja-700t.html 25
  • 26. 26 04 Intended Use 使用用途を決めるのが大事
  • 27. 意図した使用、使用目的(Intended Use) • 製造業者による意図した使用(Intended Use)の定義が求められる。 • 定義するということは線を引くということ。 • Intended Useを定義しないとリスク分析ができない。 • 米国(FDA)は取扱説明書に書かれたIntended Useと利用実態との乖離を許さない。 (取扱説明書には診断には使うなと書き、実態は診断に使っている状態はNG) 27 使用目的弱い強い 診断診断しない診断を補助する診断する 治療治療しない治療を補助する治療する 予防予防しない予防を補助する予防する 出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
  • 28. 米国FDAの市販前申請を行ったモバイルアプリ 28 使用目的 Intended Use FDA 510(k)申請を行った Mobile MIMソフトウェア 医用画像の閲覧、登録、表示を 目的としている。
  • 30. 30 05 国内法制 薬事法がかわる?
  • 31. 薬事法の改正ポイント① 単体プログラムを医療機器として規制する。 民間の第三者機関による認証の対象を、高度管理医療機器に拡大。 31 規制 緩和 規制 強化 規制 緩和 現行ではハードウェアと必ずセッ トでないと薬事認証受けられない →既存メーカーにとっては緩和 ソフトウェアのみでも規制 →新規参入にとっては規制強化 規制 緩和 規制 緩和 製造業を許可制→登録制へ簡素化 QMS調査を個別製品単位→製品郡単位に合理化 【基準適合証の運用】
  • 32. 薬事法の改正ポイント② 32 規制 緩和 変更医薬品と医療機器を別章立てに分離 法律名が変わる。 「薬事法」→「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」   通称「医薬品医療機器等法」変更 規制 強化 添付文書の個装添付の省略 規制対象外の単体プログラムには業界自主ルールが設けらる 平成26年11月25日施行 変更
  • 33. リスクに応じた承認・認証・届出制度 33 国際基準(GHTF※)での分類薬事法の分類種類審査法令根拠 ◆クラスⅣ(高リスク) 患者への侵襲性が高く、不具合が生じた場合、生命 の危険に直結する恐れのあるもの (例)ペースメーカー、人工心臓弁 高度管理医療機器 大臣承認 (新法で は認証) 独立行政法 人 医薬品 医療機器総 合機構 (PMDA ) 法第14条  法第19 条の2:外 国製造医 薬品等 ◆クラスⅢ(中リスク) 不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高い と考えられるもの (例)透析器、人工骨、人工呼吸器、コンタクトレンズ ◆クラスⅡ(低リスク) 不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが比較的 低いと考えられるもの (例)MRI、内視鏡、消化器用カテーテル、磁気治療器 管理医療機器認証登録認証 機関 法第23条 の2 ◆クラスⅠ(極低リスク) 不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが極めて 低いと考えられるもの (例)体外診断用機器、X線フィルム 一般医療機器届出なし法第14条 の9 高い 低い GHTF:日米欧豪加の5地域が参加する「医療機器規制国際整合化会合(GHTF)」において平成15年12月に 合意された医療機器のリスクに応じた4つのクラス分類の考え方を薬事法に取り入れている。 BSIグループジャパン(株)薬事法認証制度の概要について セミナー資料より
  • 34. 医薬品医療機器等法におけるプログラムの医療機器への該当性 についての基本的な考え方について(パブリックコメント) 無体物である特性等を踏まえ、人の生命及び健康や機能に与える影響等を考慮し、プログラム医療機器の該当性 の判断を行うにあたっては、次の2点について考慮すべきものであると考えられる。 (1)プログラム医療機器により得られた結果の重要性に鑑みて疾病の治療、診断等にどの程度寄与するのか。 (2)プログラム医療機器の機能の障害等が生じた場合において人の生命及び健康に影響を与えるおそれ(不具    合があった場合のリスク)を含めた総合的なリスクの蓋然性がどの程度あるか。 1.医療機器に該当すると考えられるプログラム 1)医療機器で得られたデータ(画像を含む)を加工・処理し、診断又は治療に用いるための指標、画像、   グラフ等を作成するプログラム 2)治療計画・方法の決定を支援するためのプログラム(シミュレーションを含む) 2.医療機器に該当しないと考えられるプログラム 1)医療機器で取得したデータを、診療記録として用いるために転送、保管、表示を行うプログラム 2)データ(画像は除く)を加工・処理するためのプログラム(診断に用いるものを除く) 3)教育用プログラム 4)患者説明用プログラム 5)メンテナンス用プログラム 6)院内業務支援用プログラム 7)健康管理用プログラム 8)一般医療機器(機能の障害等が生じた場合でも人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとん   どないもの)に相当するプログラム http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAILid=495140232Mode=0 34
  • 35. プログラム医療機器の責任者経過措置 35 平成29年11月24日までの間は、プログラム医療機器に関わる特別講習を終 了した者を3年以上の実務経験がある者とみなすこととした。 (改正省令附則第3条、第9条、第10条第2項関係) • プログラム医療機器のみを製造販売する製造販売業者の総括製造販売責任者、 国内品質業務運営管理者、安全管理責任者 • プログラム医療機器のみを製造する製造所の医療機器責任技術者 プログラム特別講習の開催予定 日程開催地主催締切受講料 平成26年10月21~22日大阪公益財団法人 医療機器センター平成26年10月6日55,000円(税込) 平成26年10月28~29日東京公益財団法人 医療機器センター平成26年10月14日55,000円(税込) 平成26年11月6~7日神奈川公益財団法人 総合健康推進財団平成26年10月30日41,000円 http://www.jaame.or.jp/koushuu/yakuji/p_soukatu.html http://www.zaidan-kensyu.jp/qualification13/index.php 出典:医機連主催 平成26年度 医療機器の承認・認証申請等に関する説明会(2014/09/30) 資料より
  • 36. 医療機器・非医療機器 比較 36 医療機器非医療機器 効果等の標榜法で規制 (認められたものだけ) 不可能 (景表法等で規制・制限) 広告等法で規制 (一般向け広告が制限) 一般広告可能 (景表法で規制) 業の取得必要 (責任者要件があり、講習受講等も必要) 不要 ラベリング法定表示が必要不要 安全対策拠出金必要不要 保険収載分析ソフトは、収載の可能性 (診断機器) なし 医学管理加算の算定要件等で関連するケース有 リスクマネジメント等 各種規格 GMP省令・QMS省令等への対応 ISO 13485 医療機器の品質システム ISO 14971 医療機器へのリスクマネジメントの適用 IEC 62304 医療機器ソフトウェアライフサイクルプロセス IEC 80002-1 医療機器ソフトウェアへのリスク        マネジメント適用のガイドライン IEC 80001 医療機器が接続されるITネットワークへの       リスクマネジメント適用 IEC 62366 医療機器へのユーザビリティの適用 GHS自主ガイドライン 出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
  • 37. 情報の入手先 • 厚生労働省 法令等データベースサービス! • http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/index.html! • 省令・告示・通知の情報入手が可能。! • データベースとして検索機能もある。登録準備中の最新の情報も、発出翌日には確認可能。! ! • 各都道府県、薬務課のホームページ! • 各都道府県のホームページで医療機器の情報入手が可能。! • 業許可に関する情報はこちらで入手する。! ! • 日本工業規格(JIS)! • http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html! • 上記のページで閲覧のみ(印刷・保存不可)可能。! ! • 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)! • 医療機器基準等情報提供ホームページ! • http://www.std.pmda.go.jp/stdDB/index.html! • 一般的名称の定義! • 認証基準! • 基本要件チェックリスト! • JIS制定・改正情報  など 37
  • 38. おすすめの薬事関連セミナー(無料) • 医療療機器業界参⼊入 無料料セミナー(ISO 13485) • 主催:BSIジャパン • 開催⽇日 • 10⽉月23⽇日(⽊木) ⼤大阪 • 11⽉月13⽇日(⽊木) 東京 • 12⽉月4⽇日(⽊木) ⼤大阪 • 12⽉月11⽇日(⽊木) 東京 • http://www.bsigroup.com/ja-‐‑‒JP/our-‐‑‒services/seminar-‐‑‒events/seminar/Medical-‐‑‒free-‐‑‒seminar/ ! • 薬事法認証申請 無料料セミナー • 主催:BSIジャパン • 開催⽇日 • 9⽉月18⽇日(⽊木) ⼤大阪 • 10⽉月10⽇日(⾦金金) 東京 • 11⽉月14⽇日(⾦金金)東京 • 12⽉月12⽇日(⾦金金)東京 • http://www.bsigroup.com/ja-‐‑‒JP/our-‐‑‒services/seminar-‐‑‒events/seminar/Medical-‐‑‒free-‐‑‒seminar/ ! • 異異業種のための医療療機器ビジネス⼊入⾨門セミナー • 主催:公益財団法⼈人医療療機器センター附属 医療療機器産業研究所 • 開催⽇日:平成26年年10⽉月23⽇日(⽊木) • http://www.jaame.or.jp/koushuu/mdsi/mdsi_̲business.html 38
  • 39. 39 06 ガイドライン GHS自主ガイドライン
  • 40. ヘルスソフトウェア開発ガイドライン 40 薬事法規 制 要求項目 医療機器に要求され る全ての項目 (ISO 13485等) 品質マネジメント ヘルスソフトウェアの 製品安全 ソフトウェアライフサ イクルプロセス 全項目 ヘルスソ医療機器 フトウェ GHS ア開発ガ マーク イドライ Level-3 ン 1~2項目 GHS マーク Level-2 リスクマネジメント GHS マーク Level-1 レベル 出典:一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会 資料
  • 42. ディスカッションのための話題提供 • なぜ今、医療用ソフトウェアの規制? • 薬事法の課題 これまでの薬事法では医薬品と医療機器との区別なく規制しており、一度化学組成が決 まった医薬品の品質管理と、容易に改良を重ねられる医療機器との矛盾がある。また、 有体物であることが前提であるため、ソフトウェアの製造、販売流通に関しては想定さ れていない。 • セキュリティリスク 遠隔操作で不正利用し、インスリンポンプの投与量を変更できることを実証している。IT ネットワークの高度化、医療機器・周辺デバイスのワイヤレス化から情報セキュリティ リスクへの対応が必須。医療機器メーカーだけでなく、医療機関側にもリスクマネジメ ント規格の遵守を促進することはできるか。 • モバイルアプリやクラウドサービス、デバイス開発などITの進歩 従来の医療機器の概念から大きく範疇を広げ、ヘルスケア全般や、健康増進などのウェ ルネス領域までにベネフィットのあるIT製品がすでに多数流通している。福祉や介護領 域のロボット利用までも視野に入れて、国際整合性のある規制を運用することは国策と しても必須。 42
  • 43. 医療者の立場では? • 治療、診断以外の目的でのソフトウェア利用は? 教育、研究目的では医療機器とはみなされない。 • 自分で開発したソフトウェアで医療を行うことは? 医用画像などをモバイル端末で閲覧利用できるようなアプリを医師が自ら開 発して、医療行為に利用するケースは? • 電子カルテは規制対象外として運用して問題ないか? 現在の解釈では改正後も電子カルテ(医療情報システム)は薬事規制外との コメントがある。しかし、FDAなどの海外基準の動向次第で方針変更になる 可能性はないのか。 • 医療機器となることで、価格はあがる? 企業が法規制対応することにより、管理コストは上昇し、価格に転嫁される ことは必定。 43
  • 44. 医療機器メーカーの立場では? • 規制対象と、対象外の区別は? PACSビューワーなど本来は薬事規制対象外であるが、一部メーカーは薬事申請して いるケースもある。 • FDAなどの海外基準をどこまで意識すればよい? 今回の薬事法改正は国際規格との整合性をあわせることも目的としてある。今後の法 規制の方向性は海外動向を意識せざるを得ない。また、国内市場だけでなく海外市場 への展開も視野に入れた場合、国内法規制よりも海外基準に準拠した方が得策か? • ダウンロード販売(流通)した場合の責任分界は? ソフトウェアを医療者自らがダウンロード、インストールして使用する場合で、製造 側が意図したとおりの手段でインストールされなかったことが原因となった誘発され た医療事故についての責任は誰が負う?ハードウェア仕様を満たしていない場合や、 経年変化や定期メンテナンスなどに起因する障害は容易に起こりうる。 • 44
  • 45. 全般 • 今回の法改正は医療機器産業の振興につながる? 結局のところ、ソフトウェア単体規制はスタートアップのベンチャーや、医 療未経験の中堅ベンダーなどにとってはハードルが明確になっただけで実質 的な規制緩和ではない。むしろ、すでに業許可取得済みの医療機器メーカー (既存プレイヤー)などにとっては、製品郡単位での取得等の規制緩和になっ ており、新規参入としてはむしろ難しくなったのではないか? • 海外展開は容易になるのか? 国際整合性を確保することにより、欧米だけでなく、欧米基準を取り入れる 新興諸外国への対応を容易にする目論み。医療産業(部品/機器/システム)全体 の連携を強め、構造的海外展開を推進することを目標としている。 45