様々な地域で周囲を巻き込んで自分のプロジェクトを広げていく地域プレイヤーの皆さん。 彼らのストーリーから、地域でプロジェクトを広げていくためのナレッジをパターンとして抽出できないか？ということで、お試しとしてあるプレイヤーへのインタビューからプロトタイプを作ってみました。 よろしければ、今後の参考にアンケートにご回答いただけますと幸いです。 https://goo.gl/forms/RvoKuWfDbtRW5gLY2

1. 地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～
地域プレイヤーの
パターンランゲージ（仮）
2018/2/11 ver

2. こちらのプロジェクト（http://yutorie-atami.jp/）の
実例Episodeを元に、＜地域プロジェクトのナレッジ＞として
展開できそうなパターンを抽出してみました
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

3. 地域とのつながり
企画をつくる
PROJECTをすすめる
鍵になる
自分の武器
儲けよう
マインドの試着
走りながら
説明する
記憶の中の
大人になりきる
周りの人も
面白くする
伝えることで
進み始める
行政（地域）の
ニーズを引き出す
議論に第三者
を招く
自分の思い
の再認識
余白とつながり
を感じる
小さく
はじめる
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

4. 鍵になる自分の武器
元々縁がある訳ではない地域で自分の場所を
つくっていきたい
そんな状況においては…
既にあるコミュニティと自分との親和性が低
く、入っていくきっかけがつかめない
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、地域がやりたいことに自分の専門性
で貢献できる領域を見つけて、それを提供し
ていくことから始めてみる
そうしていくことで…
コミュニティにつながりをつくりつつ、「行
政（地域）のニーズを引き出す」ことや「自
分の思いの再認識」につながっていく。
＜実例Episode＞
ユトリエの近藤さん
は、デザイナーとし
てのスキルを活かし
て、地域の祭りの山車
作成に協力。
来年も協力するのだと
か。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

5. 走りながら説明する
周囲の人々が変化を好まないように感じられ
る状況の中で、新しい活動を始めていきたい
そんな状況においては…
周囲に話をするタイミングについて悩んでし
まう。あまり具体的でない状態で話しても
却って混乱させてしまうかもしれない。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、「こんなこと考えてます」でも説明
してみる。「基本的に変化はストレス」なの
で、ストレスを軽減する意味でも段階的に説
明の機会を設けていく。
そうしていくことで…
押し付けられる変化ではなく、自分が関与で
きる余地のある変化として認識してもらう。
そして「行政（地域）のニーズを引き出す」
ことや「伝えることで進み始める」につな
がっていく。
＜実例Episode＞
ユトリエでは別荘地で
の取り組みというこ
ともあり、計画段階で
地域住民の方への説明
会を開いたのだとか。
（地元の方からののア
ドバイスで）
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

6. 記憶の中の大人になりきる
新しく地域にやってきて、地域コミュニティ
に入りたいと考えている
そんな状況においては…
地域の人とのコミュニケーションのきっかけ
がつかめない
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、子供のころ、親や祖父母がどのよう
に地域とかかわっていたかを思い出してみよ
う。地域のお祭り、町内会などに出かけてい
た姿が目に浮かぶはず。
その姿を再現するように、勇気を出してまず
声をかけてみよう。
「ごめんください。」
そうしていくことで…
記憶に残る大人の姿の再現からとりあえずア
クションを起こすことができる。そこから、
「鍵になる自分の武器」を見せたり、「走り
ながら説明する」につながっていく。
＜実例Episode＞
町内会の入り方が分から
なかったので、ご近所に
質問に行ったとき、チャ
イムを押しても出てこな
いのでどうしようかと
思ったが、自然と母の様
子を思い出して、「ごめ
んください」と声をかけ
たのだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

7. 行政（地域）のニーズを引き出す
まち（地域）にとって何が嬉しいのか考え始
めた。
そんな状況においては…
自分の感覚や思い、調査だけでまちづくりプ
ロジェクトをやろうとしても、住民や行政の
人たちからの支援を得られず、結局続かない
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、行政の人たちの思い、問題・課題意
識、危機感などについて傾聴し、自分がやろ
うとしていることをつなげて考えてみる。
そうしていくことで…
自分が進めるプロジェクトに対する行政に
とってのメリットがわかり、応援してもらえ
るようになる。都会におけるVCのような行政
の応援を得ることで、「余白とつながりを感
じる」テーマを見つけたり、「小さくはじめ
る」ことにつながっていく。
＜実例Episode＞
熱海では、イベントによく
行政の人が来ていて、よく
飲んで話したりしながら、
熱い思い（課題意識・危機
感）を共有してくれたんだ
とか。そして自分たちのプ
ロジェクトが貢献できるこ
とを意識するようになった
とのこと。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

8. 儲けようマインドの試着
一から事業をつくったことがない状態から、
新しい活動をはじめる
そんな状況においては…
その活動を事業として行うべきか、事業では
ない活動（趣味の活動）にすべきか判断がつ
かず、活動のアクセルを踏むことができない
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、一度事業として成り立たせることを
考えて事業計画を作ってみる。そうする中で、
利益よりも優先したいことなどが見えてくる
かもしれない。しかし、一度は事業として考
えつくすことを優先して、「もうけようマイ
ンド」を振り絞って考えてみよう。
そうしていくことで…
事業性という基準が活動に対する評価基準とな
り、自分自身の優先順位を考え「自分の思いの
再認識」する判断材料になる。また、周囲の
人に説明する上での共通言語として「伝える
ことで進み始める」にもつながっていく。
＜実例Episode＞
99℃（起業プログラム）
でとりあえず事業計画を
作る中で「事業じゃなく
ていいんじゃないか？」
という自問自答もあった
が、一度割り切って事業
として計画を考えぬいた
ことで後からの評価がで
きる形を得たんだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

9. 周りの人も面白くする
まちづくりや地域活性イベントなどの企画に
ついて考え始めた
そんな状況においては…
まちのため、今の住民のためと考えすぎると、
真面目なものになり、未来の住民や観光客を招
き入れるくらい魅力的なデザインや遊びの要
素を取り入れることができなくなってしまう
かもしれない。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、対象者を今の住民だけで考えず、自
分のまわりの人が（も）面白いなと思って思
わず参加したり、一緒に遊びたくなったりす
る企画から考え始めてみる。
そうしていくことで…
今地域にいない新たな人を招き入れる企画と
なり、「余白とつながりを感じる」ことや
「自分の思いの再認識」とあわせて「伝える
ことで進み始める」につながっていく。
＜実例Episode＞
まちづくりにもっとデザ
インの観点を入れたり、
自分たちのまわりにいる
東京の面白い人たちを熱
海に巻き込みたいと思っ
て、彼らを呼び込む企画
をまちのイベント（あた
みマルシェ）に参加した
のだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

10. 余白とつながりを感じる
プロジェクトのイメージができ、行動に移し
たいと思っている
そんな状況においては…
つい、自分にはできなさそうと思ってしまい、
行動に移せない。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、『自分でも活躍できる』と思える地
域の《余白》を探そう。都会では飽和してい
るように思えるテーマでも、地域ではまだ手
つかずの《余白》かもしれない。そして同時
に、《余白》を開拓する上で困ったときに頼
れる同じ志を持った人との繋がりをつくろう。
そうしていくことで…
経験がなくてもやってみることができそうな
隙と助けてくれる人を見つけ、『自分でもで
きそう』と感じ、「小さくはじめる」や「伝
えることで進み始める」につながっていく。
＜実例Episode＞
東京の起業イベントでは
皆がすごい人に見えて怖
気づいていたけれど、同
じような志を持った人と
すぐ繋がれ、困ったとき
にすぐに助けてもらえる
距離感の熱海では「ここ
ならやれそう！」と感じ
たのだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

11. 自分の思いの再認識
自分達のやりたい事を重視して進めたいと
思っている
そんな状況においては…
進める段階で地域や他人のことを考えすぎる
と、本来の自分達のやりたいことがぼやけて
しまう
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、地域や他人のことは考慮しながらも、
自分達がやりたいことを大切にするように心
を傾けてみる。自分の気持ちを見つめなおし
てみる。
そうしていくことで…
自分達のやりたい事ベースで考えてるので、
企画に推進力が生まれ、「伝えることで
進み始める」につながっていく。また、再認
識して尖らせた思いは「小さくはじめる」形
をしているかもしれない。
＜実例Episode＞
ユトリエの活動の
motivationは「クライア
ントワーク以外に自分た
ち主導で自分達がやりた
いことを実現させたい」
という気持ち。街のため
にやろうと思うことだけ
が街のためになるわけ
じゃないのかもしれない。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

12. 伝えることで進み始める
まちづくりにかかわりたいと思い、自分のプ
ロジェクトを考え始めた
そんな状況においては…
まちづくりへの思いを心に秘めたまま、全部
自分でやっていこうとすると、本業との兼ね
合いでスケジュールはどんどん遅れがちに
なってしまうかもしれない。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、まちづくりへの気持ちを言葉として
外部に見える化してみよう。恐れずに発信し
てみよう。
そうしていくことで…
まわりがいろいろ助けてくれたり、まわりと
約束することでスケジュールが決まっていっ
たりとプロジェクトにリズムが生まれていく。
また、話すことで「自分の思いの再認識」や、
「小さくはじめる」につながっていく。
＜実例Episode＞
自分たち発信のスケ
ジュールでは遅れがち
だったが、熱海で空き家
活用したいと外部に伝え
ることで、興味を持って
くれる人が集まってきて、
まわりからのイベント
drivenでプロジェクトが
進捗していったのだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

13. 議論に第三者を招く
二人で進めているプロジェクトにおいて、プ
ロジェクトの方向性について意思決定が必要
になった
そんな状況においては…
二人の議論だと対立したり、どちらかの好き
嫌いで決められたりして、意思決定への納得
感が低くなってしまう。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、議論に第三者を招いてみる。視点を
増やして議論を発展させてみたり、多数決な
ど納得感ある意思決定を探る。
そうしていくことで…
視点を増やした議論により「自分の思いの再
認識」なども経て、意思決定の納得感が高まっ
ていく。また、招いた人との間で「周りの人
も面白くする」観点が生まれたり、「伝える
ことで進み始める」につながっていく。
＜実例Episode＞
二人のプロジェクト深
耕では、役割や視点が
固定化しがちだったと
ころに、第三者が入る
ようになったところ
から議論の発展や意思
決定の納得感が高まっ
たことを感じている
のだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～

14. 小さくはじめる
プロジェクトのイメージがあり、行動に移し
たいと思っている
そんな状況においては…
計画を実行する機会に出会えない。また、機
会があってもうまく進められるか不安になる。
といった問題が起こりがち、そこで…
まずは、目指すべき方向性と同じであれば、
小さなことでもよいので、始められる場所を
探してみよう。
例えば地域のイベント（マルシェ）などで小
さく実験を始めてみるとか。
そうしていくことで…
一歩踏み出すことで視野が広がっていく。
具体的な形を示すことで周囲もイメージしや
すくなり、「走りながら説明する」「周りの
人も面白くする」につながっていく。また、
小さく検証することで「余白とつながりを感
じる」ことにもつながっていく。
＜実例Episode＞
９９℃（起業プログラ
ム）でとりあえず実験
できる形をつくったり、
あたみマルシェでトラ
イアル屋台を出したり
色々な実験をしている
のだとか。
地域を多面的にみる ～持続可能な地域を目指して～