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第41回 防災コミュニティ研究会
ツイッターで
災害情報を迅速共有
平成29年9月21日
稲野 茂
元 国土交通省 国土技術政策総合研究所
1
自己紹介と注意事項
名前:稲野 茂(いなの しげる)
Twitter @rugeshino
昭和の終わり頃に建設省入省、以降、国土交通省、出先機関等
平成27年9月まで、国土交通省国土技術政策総合研究所(つくば)
同年10月から、財団法人に出向中
このスライドは、個人としての事例考察をまとめたものです。
国土交通省や現所属組織とは、無関係です。
2
災害の発生直後
被災関係者が知りたいのは
今、どんな状況なのか?
被災関係者➔被災者や被災地に家族がいる者
• 自分の周囲は?
• 家族の安否と自宅の周囲は?
• 帰宅経路は?
3
災害の発生直後
現地の状況がわからない
• テレビは、目立つ場所の情報ばかり
• 気象庁以外の行政発表は、遅いし不十分
• 電話は、つながらない
4
災害の発生直後
行政の実態
 多くの市町村は
• パトロール体制が不十分で管内の状況を迅速
に把握できない
• 住民への細かな情報提供が不十分
• 被災で一時的に機能停止となるケースあり
 国や県は
• 自らの管理施設の対応で、手いっぱい
• 市町村管理施設の調査まで、手がまわらない
5
【参考】
水害時における市町村の実態
出典「市町村のための水害対応の手引」(平成29年6月 内閣府防災担当)
• 受電設備や非常用発電設備等の浸水で停電
• 停電、基地局の浸水で固定・携帯電話は不通
• 職員が参集できず、計画どおりに
体制充実を図れず
• 防災担当職員に災害対応業務が集中し、
マンパワーが不足
• 住民・報道機関等から問合わせが殺到し、
災害対応できず
6
【参考】
熊本地震における業務システムの被害
出典 総務省「熊本地震におけるICT利活用状況に関する調査」(平成28年)
7
災害の発生直後の情報源
• テレビは目立つ場所の情報ばかり
• 気象庁を除く行政機関は、期待できない
• 特定箇所の詳細を知りたい被災関係者は、
どこから情報を得れば良いのか?
8
情報不足の解決策
(多くの人が実践すれば)
迅速に現地の状況を把握できる
現地の人が現地の状況を
ツイッターに投稿
(共通のハッシュタグを付け、場所がわかるように)
9
1. 事例 自治体の取組み
2. 事例 建設会社の取組み
3. 考察 災害情報の共有
4. 考察 地域防災力強化
10
埼玉県和光市の事例
① ツイッター活用の防災訓練を実施
(平成26年6月1日)
• 現地状況の投稿を住民に呼びかけ
• ハッシュタグは「#和光市災害」
• 訓練投稿の大多数が的確な投稿
② 後日、豪雨の際、状況把握に役立った
• 6月25日、ゲリラ豪雨で市内各所が冠水
• 住民が自発的に、市内の状況を投稿
11
和光市の防災訓練
ツイッター投稿の呼びかけ
12
和光市 防災訓練の投稿例
13
防災訓練の投稿
大多数は訓練に沿った投稿
71.7%
6.8%
3.7% 5.8%
12.0%
訓練に沿った投稿
訓練に沿わない投稿
タグだけの投稿
事務局からの連絡
その他(感想等)
14
全投稿191件のうち、
訓練に沿った投稿は137件(72%)
イタズラ投稿は、13件(7%)
ニュースで紹介された時間帯に集中
0
5
10
15
20
25
30
35
感想等
事務局からの連絡
タグだけの投稿
訓練に沿わない投稿
訓練に沿った投稿
15
訓練は成功
• 多数(137件)の的確な投稿
• イタズラ投稿は、少数(13件)かつ一過性
➔ 気にする必要なし
• 日本初のツイッター+ハッシュタグを活用した
防災訓練は成功
…と思っていたところ、
6月25日にゲリラ豪雨が発生
16
ゲリラ豪雨、当日の投稿例
17
18
新聞記事によると
これは使える!
• 和光市は、大雨への対応検討において
ツイッター情報を参考にした、とのこと
• 和光市の松本市⾧のコメント
「ビジュアル面も含め、瞬時に被害の把握が
できたことは大きい。」
19
7月20日の大雨時にも
市内の状況が投稿
• 平成26年7月20日夕刻
– 和光市内で大雨
– 和光市内の各所で冠水
• 当日、約10件の #和光市災害 付き投稿。
• 全てが写真添付で市内各所の状況を報告
• 4件のジオタグ付き投稿(和光市内)
• イタズラ的投稿はゼロ
20
茨城県龍ケ崎市の事例
• 平成28年6月5日、茨城県龍ケ崎市は、
災害時ツイッター活用訓練を実施
• ハッシュタグは「#龍ケ崎市災害」
• 訓練により、市内の状況を伝える多くの
ツイッター投稿が得られた
• イタズラ投稿は少数
21
龍ケ崎市
訓練の
お知らせ
22
龍ケ崎市 訓練の投稿例
23
自治体等から住民へ
ツイッター投稿を呼びかける訓練
• 平成29年 9月 3日 #韮崎市災害
• 平成29年 9月 1日 #那覇市災害
• 平成29年 8月22日 #東村山市災害
• 平成28年10月30日 #富山市災害
• 平成28年 9月 4日 #かすみがうら市災害
• 平成27年 5月31日 #福岡市災害
その他の訓練事例
24
那覇市の訓練(平成29年9月1日)
25
東村山市の訓練の投稿例(平成29年8月22日)
26
韮崎市の訓練の投稿例(平成29年9月3日)
関係者による避難所の設営状況などが投稿されており、
こうした情報で、避難を促す効果も期待される
27
和光市などの事例を総括すると
① 訓練投稿の大多数は、マジメな投稿
➔ 災害時に役立つ情報源になる
➔ 少数のイタズラ投稿は、気にする必要なし
② 和光市で豪雨の際、市内の状況を伝える投稿あり
➔ 状況把握に役立った
➔ 豪雨時はイタズラ投稿はゼロ
事例を総括すると
・ツイッター活用訓練は災害時に役立つ
・根本的な課題点は、ゼロ
28
① ハッシュタグをつける
② 位置の情報をつける
③ 状況説明(投稿文と写真)
投稿のポイントは3つ
29
• #(ハッシュマーク)に続く任意の文字列
例 #和光市災害
• 投稿文の一部として記載
例 市民センター前の道路が冠水 #和光市災害
(空白で区切れば、文頭、文末、文中、どこでもok )
• 自由に決めて、自由に使える
(⾧いと覚えられず、入力も大変。短いと他者と重複)
ハッシュタグとは?
30
市民センター前の道路が冠水 #◯◯市災害
◆ハッシュタグがあると…
 #◯◯市災害で検索 ➔ 投稿を簡単確実に抽出
 #◯◯市災害の周知が進めば…
➔ 多くの住民に災害情報が伝わる
➔ 多くの住民から災害情報が寄せられる
➔ 住民相互の災害情報の迅速共有が実現
ハッシュタグの効果
住民相互の災害情報共有
31
市民センター前の道路が冠水
◆ハッシュタグが無いと…
 フォロワー(ツイッター上の友人)に伝わる
 検索で抽出されるかは不明(文章次第)
➔ 情報が伝わる範囲は限定的
➔ その情報が必要な人に伝わらない可能性大
ハッシュタグが無いと
情報伝達は限定的
32
ハッシュタグ付き投稿の呼びかけ
アクティブ・ソナー
◆一般的なツイッター分析
➔ パッシブ・ソナー(聞き耳を立てるだけ)
• 膨大な投稿の中から必要な情報を抽出
• ノイズが多く、情報抽出が難しい
◆投稿の呼びかけ(ハッシュタグをつけて)
➔ アクティブ・ソナー(呼びかけに応じた投稿を抽出)
• ハッシュタグ検索で簡単抽出
• ノイズが少なく、情報抽出は簡単
33
• 別名 災害時地域ハッシュタグ
• 目的 住民相互の市内の災害情報の共有
(関係機関も市内の状況把握に活用)
• 活用実績
和光市、龍ケ崎市、富山市、福岡市、北本市、
かすみがうら市、那覇市、韮崎市 など
• #+自治体名+災害 で共通化
➔ 覚えやすい
#◯◯市災害 とは?
#和光市災害 など
34
災害情報のハッシュタグ
地域別にすべき
被災関係者にとって、重要な情報
➔ 自分や家族等がいる地域の情報
それ以外の地域の情報の重要度は低い
地域別のハッシュタグとすることで
➔ 検索で簡単に地域別の災害情報を抽出
訓練事例を踏まえると市区町村毎が妥当
(役場で使いやすい、都道府県は広すぎ)
35
1.ランドマーク、番地名などを記載
・市民センター前の道路が冠水 #◯◯市災害
・◯町◯丁目◯番地の道路が陥没 #◯◯市災害
2.ジオタグを付与
・ほとんどのスマホは、現在位置の緯度経度を把握可能
・ツイッター投稿時に、緯度経度の付与を選択可能
・投稿に付与された緯度経度をジオタグと呼ぶ
(ほとんどのツイッター投稿にはジオタグはついていない。)
位置の情報のつけ方
36
ジオタグを活用することにより
• ピンポイントで投稿位置を把握可能
• 特定のアプリやwebサイトを活用することにより
地図上に複数の投稿を自動的に表示可能
➔ どこが、どうなっているか
を容易に把握
(ジオタグ検索はツイッターの仕様により、投稿後約1週間までです。
これにより古い投稿が表示されることが回避されます。)
ジオタグの効果①
俯瞰的な状況把握
37
ジオタグ活用で地図上に表示可能
NAPZAKによる無料webサイト「ちずツイ」による表示例 38
AndroidアプリTwitmapの表示例
39
韮崎市の訓練(平成29年9月3日)
訓練投稿の全体137件の中で、9件がジオタグ付き投稿
(下記は、ちずツイによる表示例)
40
ジオタグで被災地からの投稿に絞り込む
➔ デマ投稿を排除
• 被災地から自分の居場所を明らかにして、悪質なデマ
を投稿することは、一般的に考えにくい
➔ ノイズ投稿を排除
• ノイズ投稿は、主にリツイート拡散で発生するが、
ジオタグ検索でリツイートは排除される
ジオタグの効果②
デマやノイズを排除
41
九州北部豪雨の事例分析
(出典:「救助」ツイートの現状と分析
東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔、今村文彦)
42
• これまでの訓練の事例では、
ジオタグが付与された投稿は少数
• その理由として下記が想定される
①ジオタグ=個人情報が危険
とステレオタイプに考える人が多い
② ジオタグ付与の方法がわからない
ジオタグ=危険?
43
自宅はダメ ➔ 自宅の場所をピンポイントで知ら
れると気持ち悪い
居場所が知られて不都合が想定される場合はダメ
(例えば)
• 妻に出張と偽ってゴルフに行き、ゴルフ場でジオタグ
付き投稿をして、妻に嘘がバレて夫婦喧嘩に
• 人気アイドルがプライベートで食事中、ジオタグ付き
投稿をして、ファンが押し寄せる
• ストーカーに、つけ回されている場合
ジオタグがダメのケース
44
居場所が知られて不都合が想定されない場合
➔ 大丈夫
• 個人的に、これまで相当数のジオタグ付きツイッター投稿
をしてきましたが、不都合が発生したことは皆無
• 各地の訓練で、数多くのジオタグ付き投稿がありますが、
それにより不都合が発生した情報は無し
ジオタグが大丈夫のケース
45
• 災害情報のツイッター投稿にジオタグがあると
様々なメリットあり
• ジオタグの付与は、場所等をわきまえれば
必ずしも危険なものではない
• 投稿にジオタグを付与するかは、各自で検討し、
大丈夫と判断したならば、付与をお願いします
ジオタグの付与
各自の判断で
46
#◯◯市災害の課題
• 移動中で、自分のいる市区町村が不明の時、
➔ 付けるべきハッシュタグがわからない
ジオタグの課題
• ジオタグを付与するための操作が面倒くさい
• スマホとアプリの2段階の設定が必要
• 公式アプリは、投稿する度に設定がリセット
投稿方法の課題
面倒くさい、間違えやすい
47
DITS(Disaster Information Tweeting System)
• 東海大学内田研究室が開発したアプリ
• ハッシュタグとジオタグが自動的に付与化され、
災害情報の投稿が簡単にできます
使用方法
• インターネット saigai.main.jp にアクセス
• インストールは不要
• 事前にツイッターのアカウント取得が必要
DITSで簡単に投稿できます
48
49
DITSで簡単に投稿できます
北関東豪雨時
実際の投稿
投稿日時は
自動で記録
⿁怒川のどこ?
場所の詳細不明
たまたま「⿁怒川」で検索し、抽出できたが、
共通ハッシュタグがあれば、確実・簡単抽出
50
北関東豪雨時
投稿を改善
◯◯付近の⿁怒川の状況です。
堤防近くまで水位が上昇しています。
#◯◯市災害
多くの人に
役立つ情報に
51
ツイッター投稿は、自由
役立つ投稿するのも、自由
◆ツイッターの投稿内容は投稿者の自由
• ただし、プライバシー侵害などはダメ
• 全く役に立たない投稿するのも自由
• 大いに役立つ投稿するのも自由
◆ひと手間かけると…役立つ情報に
• 災害時の現地情報を投稿する際、
#◯◯市災害+位置情報+写真
➔ 投稿が大いに役立つ情報に
52
• 避難等が必要な危険な状況下では、
ツイッターよりも安全確保を最優先に
• 誰もいない場所や通信途絶エリアの情報は
得られない
• 個別投稿の信頼性は保証されない
• それでも、メリット絶大!
注意事項!
万能ではない
53
① コストゼロで実施可能(個人のスマホ+無料アプリを活用)
② アクティブユーザーが多く、ハッシュタグを使った投稿方法の周知に
より、多くの投稿が期待され、多くの人に情報が届く
③ 災害専用システムは災害時に使われず、日常利用のシステムを災害時
に活用すべきと言われており、この考えに適合
④ 災害時に電話(通話)がつながらない状況でも、インターネット通信
(ツイッター等)は利用できるケースがある
⑤ 市町村が被災により機能停止しても機能する
⑥ 添付写真で現地の状況把握が容易
⑦ ジオタグ活用で、地図上に自動展開でき、俯瞰的な状況把握が容易
⑧ バルス祭りでシステムの信頼性・耐久性が世界最強クラスと実証済
⑨ 誰でも利用できるオープンなシステムであり、民間のアプリ開発や
投稿データを別システムで取得・活用可能であるなど、発展性大
⑩ 投稿者のプロフィールや過去投稿が、信頼性評価に活用できる
ツイッター活用のメリット
54
よくある質問1
ツイッター使えない人は?
• 被災地でツイッターを使えない人が、情報不足
で困っている
➔ ご近所で助けあう
• 例えば、ツイッター情報に基づき自主避難する
際は、ご近所にも声かけて
55
よくある質問2
自治体として迅速対応が困難
• 被災情報など多くの投稿があった場合、
その全てに自治体として迅速対応できない
• 災害時のツイッター活用の主目的は、
◯ 住民相互の情報共有
✕ 自治体へ迅速対応を求める通報ではない
• 自治体は、投稿等に基づき全容を把握した上で、
緊急性・優先順位を考慮して対応すべし
56
よくある質問3
ツイッターのデマ対策は?
• ツイッターのデマは、高速拡散される
• 熊本地震でも、デマが投稿され一部に混乱
➔ デマの否定・注意情報を投稿
• #◯◯市災害 を付けてデマの否定情報等を投稿
➔ 効率的なデマ対策が可能
57
悪質なデマ投稿の事例
投稿者は、後日逮捕
58
• ツイッターに限らず、昔から災害時にはデマ
(関東大震災でも「◯◯人が井戸に毒を投入」等)
• 災害時のデマ対策
 デマを無くす ➔ 無理
 デマの否定・注意情報を周知
➔ 現実的
• デマの否定・注意情報を、#◯◯市災害を付与して
投稿することで、効率的なデマ対策が可能
59
災害時のデマ対策
災害の被災箇所を発見!
その時どうする?
◆ 案1 市役所へ電話
◆ 案2 ツイッターに投稿
60
災害時、市役所へ電話…
• 市役所は情報提供や問合せの電話で混乱
➔ 迅速・的確に情報処理できない
➔ 提供された情報が活用されない可能性大
• 市役所が自ら現地確認する体制は、不十分
• 電話での聞き取りに時間を要し、応対者が拘束
され、回線数不足でほぼ話し中
• 大きな災害では、しばしば電話は不通に
• 市役所が被災等で機能停止するケースも
61
【参考】再掲
水害時における市町村の実態
出典「市町村のための水害対応の手引」(平成29年6月 内閣府防災担当)
• 受電設備や非常用発電設備等の浸水で停電
• 停電、基地局の浸水で固定・携帯電話は不通
• 職員が参集できず、
計画どおりに体制充実を図れず
• 防災担当職員に災害対応業務が集中し、
マンパワーが不足
• 住民・報道機関等から問合わせが殺到し、
災害対応できず
62
行政に提供された未確認情報は、
そのままでは使えない
• 住民から提供された情報は未確認情報
➔ 現地確認(裏とり)が必要
➔ 体制不足や交通麻痺で、現地確認が困難
• 未確認情報のままでは使えない
➔ 公式発表に使えない
➔ 国や県等への報告に使えない
63
災害情報提供は
電話よりツイッター
◆ツイッターの特徴
• ハッシュタグを知る人に迅速に情報が届く
➔ 情報が有効活用される可能性大
• 位置情報と写真で、誰でも場所と状況を把握可能
(市役所でも把握可能)
• 個別投稿の信頼性は自己責任で判断
◆市役所への電話のデメリット解消
• 電話応対する市役所職員を拘束しない
• 情報が有効活用されない可能性を回避
64
災害発生直後の情報
信頼性 vs 量・スピード
 行政から災害時に発信される情報(現状)
• 基本的に信頼できる
• 市町村の情報発信は、遅く、不十分なケースが多い
• 国等の情報発信は、数時間おきに、集計情報がPDFで
ホームページに掲載されるケースが多い
 ツイッターの災害情報(容易に実現可能な理想)
• 発災直後から、現地の状況が、続々と投稿される
• ハッシュタグ検索で、情報の抽出が容易
• 位置情報と写真で、場所と状況の把握が容易
• 信頼性は保証されないが、評価可能
65
投稿の信頼性評価方法(例)
周辺投稿と比較して評価
• 同様内容の投稿が複数ある場合は 、信頼性が高いと評価
投稿者の過去投稿やプロフィールを参考にする
• 過去の防災訓練の参加者は、信頼性が高いと評価
• アカウント取得直後の投稿者は、信頼性が低いと評価
• 投稿履歴等から被災地域の生活者であるかを推定・評価
投稿した情報の取得経緯で評価
• 投稿文等から自分で見た情報、伝聞、妄想等を推定・評価
ジオタグ付与の投稿は、信頼性が高いと評価
投稿写真を類似画像検索でチェック
• オリジナル写真か他サイトのパクリかチェック
66
災害時の自助、共助、公助
自助:自分の身は自分で守る
(自宅の耐震化、家具の転倒防止、水食料の備蓄等)
共助:ご近所で助け合う
公助:公的な救助活動(消防、警察、自衛隊等)
大規模災害では、迅速な公助が困難
➔ 自助と共助が重要
67
ツイッター活用は
被災地での情報不足の共助
公的情報(行政発表、マスコミ)だけでは
詳細情報が不足
住民がツイッターに現地の状況を投稿
➔ #◯◯市災害 で情報共有
➔ 被災地での情報不足を共に助け合う
68
災害情報の伝達には、
最新の情報サービスを使うべき
小江戸川越ブログ より
69
1. 事例 自治体の取組み
2. 事例 建設会社の取組み
3. 考察 災害情報の共有
4. 考察 地域防災力強化
70
災害現場の状況を
建設会社がツイッター投稿
迅速な状況把握に有効
71
71
• 群馬県建設業協会(群建協)は、
災害時の現場の状況をツイッターに投稿
• 投稿には、写真の他に、
災害時地域ハッシュタグとジオタグを付与
※群馬県内で災害時地域ハッシュタグを定めた自治体は、現時点でゼロ
72
群馬県建設業協会の取り組み
「ぐんケンくん」➔
群馬県建設業協会の
マスコットキャラクター
(「ぐんケン見張るくん」のパンフレットより引用)
73
(「ぐんケン見張るくん」のパンフレットより引用) 74
【事例1】
群馬県みなかみ町で土砂崩れ
(2015年7月20日)
75
群建協のツイッター投稿(1)
76
群建協のツイッター投稿(2)
77
8月16日
上毛新聞
78
新聞記事によると
国土交通省国土技術政策総合研究所
• 報道機関が伝えきれない細かい災害情報
に対応している
• 全国に広がれば、有用性がさらに高まる
79
「ちずツイ」による表示
80
「ちずツイ」により、ジオタグ付きツイッター投稿を、地図上に展開表示
これにより、どこが、どんな状況なのか、簡単に把握可能
なお、一般的なツイッター投稿の99%以上は、ジオタグなし
「ちずツイ」による表示(拡大)
81
アイコンがバラついている原因は、写真撮影時の移動、もしくは測位誤差と想定
【事例2】
北関東豪雨(2015年9月)
82
• 台風18号の豪雨により、茨城県常総市で
⿁怒川が決壊するなどの被害
• 群建協は、パトロールや応急復旧の状況
をツイッターに投稿
北関東豪雨時の投稿
(桐生市内の県道の災害現場)
83
「ちずツイ」による表示
84
その他の投稿例
85
86
【事例3】
大雪(2016年11月)
87
• 関東地方にて、11月に初雪
• 群馬県内の路面状況、除雪作業状況
等をツイッター投稿
除雪状況の情報発信
88
「ちずツイ」表示例 89
ツイッター活用の経緯
• 従来から、災害時に国や県と情報共有を行い、
協会HPに災害情報を掲載
• 近年のICT環境の変化を踏まえ、
災害情報のツイッター投稿を導入
(#◯◯市災害、ジオタグ、写真を付与)
• 多数のリツイートに加え、少数ながら感謝や激励
のメッセージが寄せられるなど、良好な反応
90
群建協のツイッター(@gunken000)で
群馬県内の災害の詳細がわかります
91
地域の建設会社による
災害情報発信
• 地域の建設会社は地元行政機関と災害協定を締結
しているケースが多い
• 協定に基づき、災害時にはパトロールを行い、
被災箇所を発見した際は応急復旧
• 災害現場の状況を建設会社がツイッター投稿
➔ 群建協の事例から迅速な状況把握に役立つ
➔ 全国展開が望ましい
92
93
大分県建設業協会が
群馬県建設業協会の
取り組みを視察
「大分でもやりたい」
とのこと
平成29年8月28日建設通信新聞
ツイッターの大きな特徴はオープン
➔ 誰でも自由に利用できる
• 住民は、災害時に周囲の状況を投稿
• 建設会社は、パトロールや復旧状況等を投稿
• 他の関係機関も、必要な情報を投稿
投稿ルールは、#◯◯市災害と位置情報 を付与
現地から多くの者が現地情報を投稿することで、
多くの関係者に、大いに役立つ情報源になる
94
住民+建設会社+他の投稿
災害情報の伝達には、
最新の情報サービスを使うべき
小江戸川越ブログ より
95
1. 事例 自治体の取組み
2. 事例 建設会社の取組み
3. 考察 災害情報の共有
4. 考察 地域防災力強化
96
近年、ICT環境は激変
• スマホの普及と高性能化
• ツイッターなどSNSの利用者増
• 多くの人が、スマホとSNSで、
情報を受信・発信している現代社会
• これを災害時の情報共有に活用すべき
97
個人のスマホ所有率は、56.8%
(出典 総務省平成28年通信利用動向調査)
98
スマホ所有率、若年層は9割以上
(出典 総務省平成28年通信利用動向調査)
99
ツイッターの国内利用者
1カ月間にログインしたユーザー数
3500万人
(2015年12月)
100
4000万人
(2016年9月)
ツイッターユーザー層
若年層が多く、高齢層は少ない
101
大多数が匿名のツイッター
それって、どう?
Aさんの考え
➔匿名情報でも、積極的に活用すべき
Bさんの考え
➔匿名情報の活用は、絶対ダメ
102
匿名情報、活用派Aさんは、
• 和光市の事例で、匿名で有益情報が集まった
• ツイッターの匿名情報は、信頼性を考慮の上、
災害時に積極的に活用すべき
• ちなみにAさんは…
価格.comのレビューや食べログ等の匿名投稿は、一部ヤ
ラセの可能性があるが、総じて有益な情報源として活用
IT系の新しいことは大好き
103
匿名情報、否定派Bさんは、
• ネットの匿名書き込みは、信頼する以前の問題
で、行政が活用するのは論外
• 行政は、信頼できる情報だけ活用すれば良い
• ちなみにBさんは…
価格.comのレビューや食べログ等の匿名投稿は、メー
カーや店舗側のヤラセの可能性があるので、一切見ない
IT系の新しいことは苦手
104
匿名投稿の私見
ツイッターの匿名投稿
 災害時、使える情報が、迅速に数多く
集まれば、それで良い
 信頼性評価は事後対処が可能
 投稿数の確保を最優先にすべき
実名にこだわり、投稿件数が少なくなる
のでは意味ない
105
災害時の匿名情報
どうする?
大別すると活用派、否定派
• 若年層には、活用派が多く
• 年配層には、否定派が多いと想定
現時点で行政内部は、否定派が優勢…と想定
106
否定派の主張
ツイッターは欠陥情報源
• 熊本地震で、ライオンが逃げたと匿名のデマが
投稿され、現地に混乱を招いた
• 和光市他の訓練等の事例はとにかく、
デマが投稿される可能性があるツイッターは
欠陥情報源
• 行政のツイッター活用は情報発信に限定すべき
107
自治体のSNS利用実態
99%が情報発信のみ
出典:「災害対応におけるSNS活用ガイドブック」
平成29年3月 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室
• SNSを利用する市区町村は1,029(59%)
• そのうち934団体が災害対応にSNSを活用
情報発信と受信の内訳は、
 927団体➔情報発信のみ
 7団体➔情報発信+収集
108
99.3%
0.7%
情報発信のみ 情報発信+収集
最初から完全無欠を求めては
ものごと進まない
• 例えば、近年の交通事故の死者は年間約4千人
• 自動車交通は、1日約11人の死者を出している
➔ 欠陥交通システム
• 一方、貨物輸送の約9割が自動車(重量ベース)
➔ 自動車抜きでは経済活動が成立しない
(一般論として)
• ⾧所>短所なら、短所を改善しながら進めるべき
109
マスメディア
• テレビ、ラジオ、新聞など
• 情報は一方通行
• メディア側に報道内容の決定権
(報道する自由、報道しない自由)
• 災害情報は目立つ場所が中心に
➔ 必ずしも知りたい情報が得られない
110
ソーシャルメディア
• SNS、ブログ、画像・動画共有サイト、
電子掲示板など
• 双方向のコミュニケーションが可能
• 個人からの情報発信が容易
• 検索等で知りたい情報の抽出が可能
• 若者の情報収集のメイン媒体
111
若年層はICTで情報収集
(出典:内閣府 平成28年日常生活における防災に関する意識や活動についての調査)
112
ICTの中で、若者はSNSを利用
(出典:内閣府 平成28年日常生活における防災に関する意識や活動についての調査)
113
情報伝達の今昔
◆昔(テレビやインターネットが無い頃)
対話、手紙、電話など
◆近代社会(マスメディアの登場)
ラジオやテレビなどを通じて、
多くの人に同じ情報が届けられるように
◆現代社会(SNSなどソーシャルメディアの登場)
個人が気軽に情報発信できる時代
自分に必要な情報を選別(検索)して取得
114
現代社会の潮流を踏まえ
ツイッターで災害情報共有
現代社会 ➡ 若者を中心に多くの人が
日常の出来事などをツイッターに投稿している
防災訓練により、災害時の投稿方法を住民に周知
さらに地域の建設会社他が自発的に災害情報を投稿
すると災害時には、
• 現地から多数の災害情報がツイッターに投稿
• 誰でも簡単に現地の状況を迅速に把握可能
コストゼロで実行可能
日常利用のツイッターを災害時に活用
115
ソーシャルメディアの時代
ツイッターに投稿された写真が
テレビのニュースでも使われる時代
116
災害時の情報共有に
ツイッターを積極活用すべき
数あるSNSの中で、
なぜツイッター?
ほとんどオープン利用のツイッターは
• 多くの者からの情報が得られる
• 多くの者へ情報が伝わる
友達限定などクローズド利用のSNSは
• 友達以外からの情報が得られない
• 友達以外へ情報が伝わらない
家族の安否確認ならLINE
災害情報を広く共有するならツイッター
117
災害情報の伝達には、
最新の情報サービスを使うべき
小江戸川越ブログ より
118
1. 事例 自治体の取組み
2. 事例 建設会社の取組み
3. 考察 災害情報の共有
4. 考察 ツイッターで救助
119
ツイッターで救助
有名な事例:気仙沼の救出劇
• 東日本大震災、気仙沼の母が自らの危機的状況を
ロンドンの息子宛に「火の海、ダメかも…」とメール
• 息子が下記内容をツイッターに投稿
障害児童施設の園⾧である私の母が、その子供たち10数人と一緒に、
避難先の宮城県気仙沼市中央公民館の3階にまだ取り残されています。
下階や外は津波で浸水し、地上からは近寄れない模様。もし空からの救助
が可能であれば、子供達だけでも助けてあげられませんでしょうか。
• この情報が、東京都の猪瀬副知事(当時)に届く
• 東京都のヘリが気仙沼に飛び、無事に救助
120
ツイッター社によると
救助要請の投稿を見つけたら
確認の上、119番などに連絡を
出典:ツイッター社ホームページ ヘルプセンター>Twitterの活用法>応用編
消防庁の見解
災害時、現場は手いっぱい
119番の救助要請にも
すぐに応えることができない
総務省消防庁の角田秀夫・応急対策室⾧によると、
災害では119番の救助要請にもすぐに応えることができな
いほど現場は手いっぱい。緊急性の高い要請を自動検出す
る仕組みもない。報道はチェックしているが、ツイッター
投稿を漏らさず確認する余裕はないという。
出典:毎日新聞webサイト(2017年8月8日)
「公助の限界」
H26版防災白書より
倒壊した建物に閉じ込められた人の救出は、一刻を争
うが、一方で、大規模広域災害時には、全ての倒壊現場
に行政の救助隊が速やかに到着することが難しい。
(中略)
東日本大震災においては、地震や津波によって、市町
村⾧が亡くなったり、多くの市町村職員が被災する等本
来被災者を支援すべき行政自体が被災してしまい、行政
機能が麻痺した。
このように大規模広域災害時における「公助の限界」
が明らかになり、自助、共助及び公助がうまくかみあわ
ないと大規模広域災害後の災害対策がうまく働かないこ
とが認識された。
123
阪神・淡路大震災では
共助が大活躍
77%が、近隣住民等による共助
生き埋め等の救助主体のほとんどは自助と共助
推計:河田惠昭(1997)「大規模地震災害による人的被害の予測」
ただし、割合は内閣府追記
出典:(社)日本火災学会(1996)
「兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書」
生き埋め等の救助主体救助の主体
整理すると
ツイッター社
救助要請の投稿を見つけたら119番を
消防庁
大規模災害時には、現場は手いっぱい
119番にもすぐに応えることができない
阪神・淡路大震災
多くが共助による救助
災害時の救助は、自助、共助、公助の3種類
自助:自分の身は自分で守る
共助:ご近所で助け合う
公助:消防などの公的な救助
大規模災害では、迅速な公助が困難
【提案】
ツイッターの救助要請は共助を前提に
共助のために重要なのは
救助要請が近隣住民に届くこと
#◯◯市災害+位置情報+平時の訓練
救助要請が近隣住民に届く
#救助 のハッシュタグでは
ノイズに埋没して近隣住民に届かない
九州北部豪雨の事例分析
(出典:「救助」ツイートの現状と分析
東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔、今村文彦)
128
① 大規模地震で自宅が倒壊、ガレキの下から脱出できない
② 被災者自身がツイッターで救助要請
投稿には#救助を付与(ジオタグ無し)
③ 遠方のフォロワーが投稿を見て、119番に通報
しかし、現地の消防は手いっぱい(公助の限界)
④ #救助付与のノイズ投稿に埋没して、
近隣住民に救助要請の情報が届かない…
129
ツイッターで救助要請
失敗シナリオ
• 東日本大震災の気仙沼の救出事例は、例外と考えるべき
➔ 奇跡的な偶然が重なった特殊事例
➔ 二度目の奇跡を期待すべきではない
➔「二匹目のドジョウ」
(気仙沼の救出劇は、関係者の英断による素晴らしい事例であるが、
今後の災害時に同じことを期待すべきではないと考えます。)
• 大規模災害時は、公助の限界を前提とすべき
• ツイッターで救助要請すれば、必ずヘリが飛んで来る、
といった過度の期待はダメ(もしかしたら来るかもしれ
ない…程度の期待に)
130
気仙沼の救出劇は
奇跡的な特殊事例 = 例外
• 一度成功を収めた人や物事に準じて後釜になろうとする
こと、あるいは既存のものを真似して作られたものなど
を意味する表現
• 一度成功を収めたからといって、再び同じようにうまく
いくとは限らないということを意味することわざ「柳の
下にいつも泥鰌はいない」から派生して現在の用法と
なった語
131
柳の下の二匹目のドジョウを狙う
(出典:辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書)
ツイッターで救助要請
成功シナリオ
① その地域では、
• ツイッター活用の防災訓練を継続的に実施
• 災害時に多くの住民が#◯◯市災害を活用(投稿・閲覧)
② 大規模地震で自宅が倒壊、ガレキの下から脱出できない
• 被災者自身が、ツイッターで救助を要請
• 投稿には#◯◯市災害+位置情報を付与
③ 近隣住民が救助要請の投稿を容易に発見
• 速やかに現場に駆けつけ、皆で協力して救助
132
救助成功シナリオ(イメージ)
• 大規模地震発生
• Aさんの自宅は被害なし
• Aさんは、毎年の防災訓練どおり、
#◯◯市災害 で検索
• 近隣で救助を求める投稿を発見
• 119番に電話するも、すぐには対
応困難とのこと
• 現場へ駆けつけ、周囲の人と協力
して救助成功
133
ガレキに埋まって脱出できません。
誰か助けて #◯◯市災害
上の図はTwitmapの
スクリーンショット
平時の訓練が大切
平時からツイッター活用訓練を継続的に実施することで
災害時のツイッター活用方法が住民に周知・浸透し、
災害時に、多くの住民が、
• #◯◯市災害 を付与して市内の状況を投稿
• #◯◯市災害 で検索して市内の状況を把握
上記の状況が実現すれば、
• 住民が救助要請の投稿をすぐに発見
• 住民による救助活動が速やかに展開…と期待
134
救助要請の投稿には
まずは、共助で対応
近隣からの救助要請の投稿を見つけたら…
① 投稿内容の信憑性を確認
② とりあえず119番(消防)に連絡
③ 自分が無事で安全なら、救助に向かう
④ 周囲の人と協力して救助に着手
⑤ 住民による救助が困難な場合には、
消防に状況を説明し、救助を要請
共助と公助の連携
具体的には、
• 共助で対応可能な状況 ➔ 共助で対応
• 共助で対応困難な状況 ➔ 公助が対応
こうすることで公助のリソースが有効活用
※ここでのリソースとは、消防等の人員や機材
136
「公助の限界」(再掲)
H26版防災白書より
このように大規模広域災害時における
「公助の限界」が明らかになり、
自助、共助及び公助がうまくかみあわないと
大規模広域災害後の災害対策がうまく働かない
ことが認識された。
137
建設会社も共助の担い手に
大規模災害により
• 市町村が機能停止
• 消防も手いっぱい
こうした状況下で、救助要請が投稿された場合
• 住民による救助活動に加えて
• 建設会社による救助活動も期待
138
地域防災力
一般的には、
「地域における災害の被害を軽減するチカラ」
地域防災力が高い地域とは、
(例えば)
多くの住民に避難方法などが周知されている
多くの家庭で災害備蓄や家具固定などが実施済
共助が活発に展開されると期待される地域
(共助の潜在能力が高い地域)
139
地域防災力の低下
◆近年、地域防災力が低下傾向と言われている
その背景としては、
• 消防団員の減少(自営業者の減)
• 都市化の進展(通勤サラリーマンの増)
• 地方部の高齢化・人口減
• 地域コミュニティ活動の衰退(住民関係の希薄化)
 今後の大災害で、阪神・淡路大震災のような
共助活動が展開されるか疑問(不安)
140
141
地域防災力の強化
ツイッター活用の防災訓練を継続的に実施
災害時に#◯◯市災害 の活用が住民に定着
災害情報の共有に加えて、
住民による救助活動のきっかけになると期待
➔ 共助の潜在能力の強化
142
地域防災力の強化(補足)
① 地域防災力の強化は、 そんな簡単には進まない、
と考える人も多いと思います
② しかし、ツイッター防災訓練は、従来の訓練に参加し
ない(できない)住民に対して、防災に興味を持つ
きっかけになると思います
③ 興味を持った住民が防災活動するようになり、そうし
た住民が増えることが、地域防災力の強化につながる
と思います
④ 現代社会は、多くの人が日常的にスマホ+SNSを利
用しています。彼らを防災活動に引き入れ、そのスキ
ルを災害対応に役立てることが必要と思います
143
災害時、頼りになるのは…
遠くの親戚より、近くの他人
遠くのフォロワーより
近くで#◯◯市災害を使う人
144
ツイッター防災訓練
#◯◯市災害 活用の定着
地域防災力の強化
145
災害情報の伝達には、
最新の情報サービスを使うべき
小江戸川越ブログ より
146
本日のお話のポイント
1. ツイッター活用訓練は、災害時に役立つ
2. 建設会社のツイッターの情報発信は、
災害時に役立つ
3. 現代社会の潮流を踏まえ、
災害時にツイッターを積極活用すべき
4. ツイッター活用訓練は、
地域防災力の強化につながる(期待)
147
さいごに、お願い
行政の方は、
ツイッター活用訓練をご検討下さい
一般の方は、
行政に訓練の実施を働きかけて下さい
訓練実施時には、ご協力お願いします
ご要望あれば、説明に参上します
連絡先:Twitter @rugeshino
148
やらなわからしまへんで
149
サントリー創業者 鳥井信治郎 の言葉
小理屈を並べても、物事は運ばない
とにかく実行して、そこから学びながら、
次のアクションを考えたらええ

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