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Semelhante a 血液培養についてまとめておく (11)
血液培養についてまとめておく
- 4. qSOFA ≧ 2
意識変化 呼吸増加 血圧低下
22回以上 100mmHg以下普段と違う様子
Christopher WS, JAMA 2016; 315: 762
感染症による死亡率 3-14倍へ
*もともとはGCS≦13
- 5. 悪寒戦慄
Tokuda Y, Am J Med 2005; 118: 1417
(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタ
Shaking Chills
厚手の毛布をかぶっても全身の震えが止まらない!
- 8. 悪寒と菌血症
悪寒の程度 感度 特異度 LR(+)
(((((((( ;゚Д゚)))))))
ガクガクブルブルガタガタ
悪寒戦慄 45.0 90.3 4.65
(((((( ;゚ρ゚)))))
ガクガクブルブル
悪寒 75.0 72.2 2.70
(((( ; ´Д`)))
ガクガク
寒気 87.5 51.6 1.81
Tokuda Y, Am J Med 2005; 118: 1417
- 10. なぜ血培が必要か
• 感染源の特定 を補助
• 血流感染の 起因菌を特定
• 適切な抗菌薬療法を促進
European Society of Clinical Microbiology and Infectious Diseases (ESCMID) guidelines, 2012
- 15. どこから血培をとるのか
• 動脈 より 静脈
• 鼠径 は 避ける
• 挿入から48時間を経過したルート
➾ ガイドワイヤのルーメンは 避ける
Mallen MS, Am Heart J 1947; 33: 692
Levin PD, Chest 2013; 143: 640
- 16. 血培は”量”が命
• 20mL ➾ 40mL +19%
• 40mL ➾ 60mL +10%
• 血培ボトルの8割以上を入れること
Li J, J Clin Microbiol 1994; 32: 2829
陽性率を上げるために 40mL 以上
- 18. なぜ2セット提出なのか
• 1セット ➾ 73.1%
2セット ➾ 89.7%
3セット ➾ 98.2%
4セット ➾ 99.8%
• 1セットでは菌血症を見逃す可能性がある
A Lee, J Clin Microbiol 2007; 45: 3546
感度
- 20. 血培はいつまで培養?
• 血液培養は 5日間 で十分
• ブドウ球菌と腸球菌のコンタミは10時間遅い
(24hr vs 35hr)
• 嫌気性菌(24-40hr)真菌(26-50hr)は起因菌でも
発育まで時間がかかる
仲田, 環境感染誌 2016; 31: 107
Ruiz-Giardin JM, Int J Infet Dis 2015; 41: 6
Cockerill FR, Clin Infect Dis 2004; 38: 1724
- 24. 汚染菌の陽性にも注意
Bourbeau P, J Clin Microbiol 2005; 43: 2506
-24hr -48hr -72hr
起因菌
(n=2,609)
74.2% 93.8% 97.5%
汚染菌
(n=1,099)
40.8% 89.6% 98.2%
24-48時間以内なら 起因菌かも ね…
● ●
- 29. 複数部位で採血できないとき
• 1箇所から 40mL以上 の採血でもOK
• それを 2セット以上 に分注する
• I.E.の場合には時間を於いて血培を取る
• 易感染性や真菌血症のときは別部位から
Dargere S, Clin Microbiol Infect 2014; 20: O920
- 30. 消毒薬 利点 欠点 推奨状況
ポビドンヨード 持続性
穿刺まで
時間が必要
穿刺まで時間あり
➾習熟度不問
アルコール
即効性
コスト安い
すばやい
穿刺が必要
穿刺まで時間が
かけられない
➾ベテラン
グルコン酸
クロルヘキシジン
アルコール
即効性
+
持続性
コスト高い
さまざまな状況で
使用可能
➾習熟度不問
青木 眞 監修, 臨床に直結する感染症診療のエビデンス: 文光堂: 2008
使用する消毒薬
- 31. 汚染菌とみなされる細菌
細菌名 コンタミ率 備考
CNS 62-82% S.lugdunensisは除く
Corynebacterium sp 68-96% C.jeikeiumは除く
Bacillus sp 68-92%
P.acne 84-100% 症例報告もある
Viridans Streptococci 32-49% S.mitis, S.anginosus I.E.リスク
C.perfringens 77% 皮膚所見がある場合は注意
Hall K, Clin Microbiol Rev 2006; 19: 788
- 32. 血培でCNSが出たら
• S.lugdunensis は S.aureus と同様に扱う
• 2セット以上の血培が提出されている
➾ 2セット陽性 + 同一菌種 + 同一感受性
➾ IVルートあり
➾ 起因菌の可能性
Garcia P, J Med Microbiol 2004; 53: 67
Kim SD, Infect Control Hosp Epidemiol 2000; 21: 123
- 37. 培養のとり方
• 末梢静脈 + CVカテ内血培 = 2セット
• 上記困難では異なるポートより2セット
• CVカテ先端は感染が疑われる時のみに提出
• 血培陽性の場合は陰性となるまで提出
Mermel LA, Clin Infect Dis 2009; 49: 1
- 38. すべきこと
• 不要な CV/Aライン の抜去
• 血液培養 + カテ内血培 + カテ先培養
• 尿路感染の除外
• 経験的 抗菌薬 ± 抗真菌薬 の投与
Mermel LA, Clin Infect Dis 2009; 49: 1
- 41. 特殊状況での起因菌
• 熱傷 ➾ P.aeruginosa
• 透析 ➾ 皮膚常在菌
• 悪性腫瘍 ➾ グラム陰性桿菌
• 中心静脈栄養 ➾ Candida
Mermel LA, Clin Infect Dis 2009; 49: 1
- 42. 経験的治療
• グラム陽性菌 ➾ MRSAまでカバー
➾ VCM or DAP or TEIC (LZDは用いない)
• グラム陰性菌 ➾ 緑膿菌までカバー
➾ ESBL産生が疑わしい場合はカルバペネム
• カンジダ ➾ キャンディン系
リスク ➾ TPN, 悪性腫瘍, 移植, 定着, 鼠径部CV
Mermel LA, Clin Infect Dis 2009; 49: 1
- 44. VCM と TAZ/PIPC 併用
VCM + TAZ/PIPC
VCM + CFPM
トラフに関係なく早期からAKIのリスク
Navalkele B, Clin Infect Dis 2017; 64: 116
- 46. S.aureus 陽性!
• 死亡率 : 17-24%
• 深部感染の合併率 : -37%
• I.E. の合併率 : 5-11% ➾ 死亡率 : -39%⇑
• I.E. の精査が重要!
S.aureus 菌血症は 危険!
Le Moing V, PLoS One 2015; 10: e0127385
Bai AD, Clin Infect DIs 2015; 60: 1451
- 47. ブ菌血流感染はバンドルで!
1. 血液培養の陰性化の確認 ➾ 48-96hr以内に再検
2. 早期の感染巣コントロール ➾ カテ抜去/ドレナージ
3. 心臓超音波検査の実施 ➾ リスクのある患者にTEE
4. MSSAには早期にMCIPCの投与 ➾ 国内では CEZ
5. VCM投与量はトラフ値で決定 ➾ 目標15-20μg/mL
6. 治療期間は感染症の合併で決定 ➾ 14-28日間
Lopez-Cortes LE, Clin Infect DIs 2013; 57: 1225
クロキサシリン
- 50. VIRSTA score
点数 所見等
5
脳 or 末梢の塞栓
髄膜炎
4
心臓内デバイス or I.E.の既往
経静脈的薬物の常用
3
弁膜症の存在
菌血症の持続 ≦ 2pt
I.E.に対する 感度:95.8% 陰性的中率:98.8%
点数 所見等
2
化膿性脊椎炎
市中 or 医療関連感染
1
重症敗血症 or ショック
CRP > 19mg/dL
Sarah T, J Infect 2016; 72: 544
- 53. N0VA score
点数 所見等
5 血培 2セット 陽性
4 菌血症の感染源が不明
2 弁疾患の既往
1 心雑音の聴取
< 4pt
感度:97% 陰性的中率:95%
Anders D, Clin Infect Dis 2016; 63: 771
- 55. • 速やかに 抗真菌剤 (キャンディン系)投与
• β-Dグルカンも測定を
• 必ず血液培養の陰性化を確認する
• 陽性の場合には眼科医へ連絡する
Candidaが血培陽性だったら…
深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014