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実践知のリーダーシップ
   - スクラムと知の場づくり -

 一橋大学大学院国際企業戦略研究科名誉教授
カリフォルニア大学ゼロックス名誉ファカルティ・スカラー
 クレアモント大学ドラッカー・スクール名誉スカラー


        野中郁次郎
       2010年
       2010年4月9日(金)
最も影響力あるビジネス思想家トップ20
  最も影響力あるビジネス思想家トップ
  - The most influential business thinkers, Wall Street Journal -
        氏名                          特徴
1.    ゲリー・ハメル                コンサルタント
2.    トーマス L.フリードマン          ニューヨーク・タイムズ 特約寄稿家
3.    ビル・ゲイツ                 マイクロソフト会長
4.    マルコム・グラッドウェル           『ブリンク』著者
5.    ハワード・ガードナー             ハーバード大学教授
6.    フィリップ・コトラー             ノースウェスタン大学教授
6.    ロバート B.ライヒ             前労働省長官
8.    ダニエル・ゴールマン             心理学者
9.    ヘンリー・ミンツバーグ            マギル大学教授
10.           R.コヴィー
      スティーブン R.コヴィー          『七つの習慣』著者
11.   ジェフリー・フェファー            スタンフォード大学教授
11.   ピーター M.センゲ             『最強組織の法則―
                             『最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か』著者
13.   リチャード・ブランソン            ヴァージン・グループ創業
                                        創業者
                             ヴァージン・グループ創業者
14.   マイケル E.ポーター            ハーバード大学教授
15.   マイケル S.デル              デル創業者
16.   ギァート・ホーフステッド           『経営文化の国際比較―
                             『経営文化の国際比較―多国籍企業の中の国民性』著者
17.   クレイトン M.クリステンセン        ハーバード大学教授
18.   ジャック・ウェルチ              前GE CEO
18.   トム・ピーターズ               『エクセレント・カンパニー』著者
20.   マイロン S.ショールズ           ノーベル賞受賞者
20.   野中 郁次郎                 一橋大学教授
知識創造企業とマネジング・フローの命題
  「企業は知識創造体である」
 The knowledge Creating Company and Managing Flow
実践知のリーダーシップ
   - スクラムと知の場づくり -

 一橋大学大学院国際企業戦略研究科名誉教授
カリフォルニア大学ゼロックス名誉ファカルティ・スカラー
 クレアモント大学ドラッカー・スクール名誉スカラー


        野中郁次郎
       2010年
       2010年4月9日(金)
知識社会観
 知識は今日唯一の意義ある資源である。
 知識が、経済資源として、どのように蓄積・配分・
使用するかは、まだ完全にはわかっていない。
 今言えることは、何らかの理論が必要とされてい
るということ、つまり、知識を富の創造過程の中心
るということ、つまり、知識を富の創造過程の中心
に据える経済理論が必要とされているということで
に据える経済理論が必要とされているということで
ある。
 そのような理論のみが、イノベーションを説明し、
今日の経済を説明し、経済成長を説明することが
できる。
                         ポスト資本主義社会』
            P. F. ドラッカー 『ポスト資本主義社会』 1993
知識ベース企業観:
企業はユニークな未来を創る存在
戦略は、現実を解釈し、新たな現実を社会的に創造し
続ける知力である。知識とは、個人の信念/思いを
続ける知力である。知識とは、個人の信念/思いを
「真理」に向って社会的に正当化していくダイナミック・
プロセスである。

A dynamic social process of justifying
personal belief towards the truth.

 イノベーションは知識創造プロセスである
                                         © Nonaka I.
知識創造は暗黙知と形式知の相互変換運動である


 暗黙知 (Tacit Knowledge)   形式知 (Explicit Knowledge)

言語・文章で表現するのが難しい          言語・文章で表現できる
主観的・身体的な経験知              客観的・理性的な言語知

特定の文脈ごとの経験の反覆に           特定の文脈に依存しない一般的な
よって体化される
思考スキル(思い・メンタル・モデ         概念や論理(理論・問題解決手法・
ル)や行動スキル(熟練・ノウハウ)        マニュアル・データベース)


                相互作用の
               スパイラルアップ
              アナログ知-デジタル知の動的綜合           © Nonaka I.
暗黙知と形式知
           - 氷山のメタファー -
1. メタファーの本質とは、ある種類のことがらを別の種類のことがらの
   見地から理解し経験することである。
                                        レトリックと人生』
                   (レイコフ G. & M. ジョンソン 『レトリックと人生』 )
2. 本来まったく異なる領域にあるものどうしを重ね合わせることで、そ
   の領域にはなかったイメージを導入し、新たな関係(連想・仮説)を
   作り出す。           <考える>とはどういうことか?』     2008)
            (井崎正敏 『<考える>とはどういうことか?』 洋泉社 2008)
    例: 暗黙知のイメージ → 氷山のメタファー


                                  形式知
                                ~~~~~~
                                  暗黙知
水面下の領域には、膨大な感覚・イメージ的な経験知がある。
それを共感し、共有し、変換して、新しい知をつくりだす。 © Nonaka I.
トヨタ生産方式の本質は
   暗黙知・形式知のスパイラルアップ
(マニュアルをポンと渡すのは形式知を与えているのにすぎないの
であって、勘やコツの目に見えない暗黙知の世界が基盤にある)

IT化により、暗黙知だったものが形式知に移っ
ていくことが出てくるかもしれません。しかし
移ってはいくけれど、新しい暗黙知もどんどん
出てくるわけです。今の社長の渡辺は、「暗黙
知と形式知がうまくスパイラルアップし
ていくことで向上する」と言っています。
                   「地球企業トヨタ」は中国で何を目指すのか』
      出所: 奥田碩・朱建栄 『「地球企業トヨタ」は中国で何を目指すのか』 角川学芸出版 2007
組織的知識創造の行為
                     - SECIモデル 「どう知るか」 -
身体・五感を駆使、               暗黙知                              暗黙知                         対話・思索・比喩によ
直接経験を通じた                                                                             る概念・図像・仮説の
暗黙知の獲得、              共同化( )
                     共同化(S)                        表出化( )
                                                   表出化(E)                            創造(
                                                                                     創造(概念化)
共有、創出(共感)
                      Environment                    E        O       I                自己の暗黙知の
                                                                                     4.自己の暗黙知の




                                                                              形式知
                                                                              形式知
                                                                              形式知
                                                                              形式知
1.組織内外の活動によ
1.組織内外の活動によ    暗黙知                                        I            I               言語化
  る現実直感                                                            Group               言語から概念・仮説・
                                                                                     5.言語から概念・仮説・
                           I       Individual
                                                          I            I              原型の 創造
2.感情移入・気づき・予
2.感情移入・気づき・予
                                                                   I                 形式知の組み合わ
  知の獲得
                                                                                     せによる情報活用と
3.暗黙知の伝授、移転
3.暗黙知の伝授、移転
                                                                                     知識の体系化(分
                     内面化(
                     内面化( I )                        連結化( )
                                                     連結化(C)                          析)
                                                                                       概念間の関係生成と
                                                                                     6.概念間の関係生成と
               暗黙知




形式知を行動を                                              E




                                                                              形式知
                                                                              形式知
                                                                              形式知
                                                                              形式知
                                       O                          G
通じて具現化、                            G                                                   モデル化
新たな暗黙知として                      I                         G Org.           G
                                                                                       形式知の伝達、普及・
                                                                                     7.形式知の伝達、普及・
理解・学習(実践)                                                                              共有
                       E                                          G                    形式知の編集・操作
                                                                                     8.形式知の編集・操作
9.反省的実践を通じた
9.反省的実践を通じた
                                                                                       化、IT化
                                                                                       化、 化
   形式知の体化
10.目標
   目標-
10.目標-成果の持続的           形式知                                    形式知                   I = 個人
                                                                                    G = 集団
   追求、自己超越                                                                          O = 組織
                                       © Nonaka I. & H. Takeuchi                    E = 環境
イノベーションはSECIスパイラルである

直接経験を通じて現実に共感し(S=共同化)、
直接経験を通じて現実に共感し(S=共同化)、S=
気づきの本質をコンセプトに凝縮し(E=
気づきの本質をコンセプトに凝縮し(E=表出    E=表出
化)、コンセプトを関係づけて体系化し(C=
化)、コンセプトを関係づけて体系化し(C=連       C=連
結化)、技術、商品、ソフト、サービス、経験に
価値化し、知を血肉化する(I=内面化)と同時
     、知を血肉化する(I=
価値化し、知を血肉化する(I=内面化)と同時
に、組織・市場・環境の新たな知を触発し、再
び共同化につなげる。このSECISECIの「高速回転
び共同化につなげる。このSECIの「高速回転
化」が創造性と効率性をダイナミックに両立さ
せる知の綜合力(Synthesizing Capability)で
せる知の綜合力(Synthesizing Capability)で
ある。
                            © Nonaka I. (2007)
「知流」を機能させるリーダーシップ

知識創造体を構成するビジョン、価値命題、
顧客基盤、組織基盤と環境(エコシステム)
との相互作用をトータルに関係づけて、知
の綜合力を発揮させるダイナミック・プロセ
スである。その根幹にあるのは、知識を「知
恵」に練磨するフロネシスである。
                   © Nonaka I.
フロネシスとは何か
フロネシスは、アリストテレスの提唱した概念で
その意味は賢慮(Prudence Prudence)
その意味は賢慮(Prudence)、実践的知恵
           Wisdom)
(Practical Wisdom) と翻訳されている。
           phronesis)
フロネシス (phronesis)とは、
価値・倫理の思慮分別をもって、個別のその都
度の状況とコンテキスト(文脈)の只中で、最善
の判断・行為ができる実践知
の判断・行為ができる実践知である。   実践知である。
Contextual Judgment ・ Timely Balancing
                                 © Nonaka I.
実践知リーダーシップの6能力

①   「善い」目的をつくる能力
②   場をタイムリーにつくる能力
③   ありのままの現実を直観する能力
④   直観の本質を概念に変換する能力
⑤   概念を実現する能力
⑥   実践知を組織化する能力

                 © Nonaka I., Toyama R
①「善い」目的をつくる

「何が善いことか」についての判断基準となる高貴な
目的をつくる能力である。


「あらゆる行為や選択はすべて何らかの善を希求する」
                     ニコマコス倫理学』
            アリストテレス 『ニコマコス倫理学』
例:幸福ないし自己実現:手段にならない、自己充足的価値

「美徳は社会的に確立された卓越性の基準を達成しよう
 とする無限の実践に内在する」・・・職人道(artisanship)
 とする無限の実践に内在する」・・・職人道(artisanship)
              マッキンタイア『美徳なき時代』
              マッキンタイア『美徳なき時代』

                                © Nonaka I.
企業の目的: 知識ビジョン
未来社会に向けた「善い」パラダイムの洞察と
価値創造へのコミットメント Thought Leadership

    例:
    IBM:
    IBM: Smarter Planet
    GE:
    GE:Ecomagination
           人間尊重・三つの喜び(
    ホンダ: 人間尊重・三つの喜び(買う喜び、売る喜び、創
   る喜び)
   る喜び)
    エーザイ: human health care (hhc)
                            (hhc)
                             hhc
    ユニクロ: 服を変え、常識を変え、世界を変えていく
②場をタイムリーにつくる

人間存在の根底にあるケア、愛、信頼、
安心など感情の知(Social
安心など感情の知(Social Capital: 社会関
係資本)とコンテクスト(文脈)を共有し相
互主観性を生成する能力である。


                      © Nonaka I.
いま・ここ
 < Here-Now >の経験の共有が場の基盤
   Here-
           相互主観性/
           相互主観性/intersubjectivity




開放    閉鎖
               生きた文脈の共有              閉鎖           開放


                      Ba
<いま・ここ>の経験が共有されると、共創に向けて知が創発される
                                          © Nonaka I.
知識創造理論による場
- 個の相互作用を触発するのは抽象的組織ではなく具体的場 -

  従来の理論               知識創造理論
空間軸                    環境
    環境


    組織                              組織
                 個人
                        場
    個人


               時空間と文脈       © Nonaka I. & A. Hirose
多様な場の形態
物理的手段や時空間によって支援される

会議、飲み会         現実
インフォーマル組織
プロジェクト・チーム
オフィス/工場/
オフィス/工場/店舗
公式組織構造・システム
電子メール、TV
       TV会議
電子メール、TV会議
               仮想
                    © Nonaka I.
ホンダのワイガヤ

三日三晩の
生きた時空間の共有                チーム



                    思考の飛躍
   個
   故
                    コンセプト構築
        個の殻を破る
                    出所: 小林三郎
        全人的な共感と議論   「知識創発型研究開発マネジメント~ホンダ~」
                    『知識創造経営とイノベーション』
        (相互主観性)      野中郁次郎・
                     野中郁次郎・遠山亮子 (編) 丸善 2006
                     pp.120-
                     pp.120-121
ワイガヤのプロセス
会社負担で場(よい宿とよい食事)を手配
 日常的仕事環境からの脱却
初日: 個と個のぶつかり合い
 話は上司の悪口、不満、対立から始まる
 徹底的に話させると、喧嘩も起きるが逃げ場がない
 そのうちうわべの形式知が尽き、自己中心の殻がとれる
二日目: 相互理解・許容
 違いを認める、お互いの思いを知るようになる
 気に入らない相手の意見も全人的に受け入れる
三日目:自己意識を越えた深みからの共同主観の創造
性
 建設的思考、コンセプトの飛躍が生まれる     出所: 小林三郎
                         「知識創発型研究開発マネジメント~ホン
                         ダ~」 『知識創造経営とイノベーション』
                          野中郁次郎・遠山亮子 (編) 丸善 2006
                          野中郁次郎・
相互主観性の発達過程
     - Intersubjectivity -

意識の3段階
母と子のように「生き生きした現在」が主客未分の
状態で共有されている間身体性の受動的相互主観
(感性の綜合)
その意味を、自分自身の意図・意識による志向性に
よって、自己の中で「我-それ-関係」という形で意
味化する能動的相互主観(知性の綜合)
「我-汝-関係」において、感覚は再度、高次の次
元で自他の区別から開放され、自己を振り返ること
なく、自己に無関心に、自己中心化から開放され他
者と触れあう無心・無我の相互主観(感性と知性の
綜合)
                       存在から生成へ』
             出所: 山口一郎 『存在から生成へ』 知泉書館 2005
相互主観性の基盤は間身体性
       - Intercorporality -

感覚の反転:
感覚の反転: 右手によって左手に触れる経験
二本の手はおのおの触れるもの(touching)
                       (touching)と触
二本の手はおのおの触れるもの(touching)と触
れられるもの(being touched)でありながら、そ
れられるもの(being touched)でありながら、そ
の役割はやがて交替し、反転する。最初は触
れられていた左手がほどなく右手に触れてきて、
「二重感覚」が成立する。
                    (メルロ=ポンティ)

                                         Nonaka,
                        Copyright © 2010 Nonaka, I
ミラーニューロンの発見
    - 神経科学の共同化 -

「鏡のように相手の行動を自分に映す神経細
胞」が発見された。身体行為の模倣によって、
自分の体験に照らし合わせて他人の心を推定
する。ミラーニューロン系には、多様な行為が
コード化されているので、他人の行為を目にす
るとそれに該当する行為が脳内で行われ、その
行動の意味が直感的に理解できる。
                          シニガリア『ミラーニューロン』
       出所: リゾラッティ G. & C. シニガリア『ミラーニューロン』 紀伊國屋 (2009)
Copyright Nonaka I. 2010
創業者ヴィンセンツォ




             二代目アンドレア
知を創発させる場の要件
① 自己超越的な意思・目的をもつ自己組織(セル
  フ・オーガナイジング)
② 自他の感性、感覚、感情が直接的に共有される
  (間身体性)
③ 場で生成する「コト」の傍観者でなく当事者として
  全人的に関わる(コミットメント)
④ 他者との関係性のなかでの自己認識(メタ認知)
⑤ 境界は開閉自在で中心は動くー細胞(浸透可能
  性)
⑥ 異質な知の矛盾と効率よいインターフェイスの両
  立ー球体(最少有効多様性)         © Nonaka I.
スクラム アプローチ
        “The New New Product Development Game”
連続的 (A) vs. 重複的 (B 及び C) 開発フェーズ

  A
フェーズ           1                    2                  3                   4                   5                    6

  B
フェーズ           1             2              3            4             5              6


  C
フェーズ       1       2        3       4        5          6

 Source: Takeuchi, H. & Nonaka, I. (1986). The New New Product Development, Harvard Business Review January-February, 1986.
スクラム開発
                    SCRUM Development
                                日々のスク
                                ラム会議

                                                             時間
                                                           24時間
     製品                     スプリント                                      出荷可能な
    バックログ                   バックログ                                       仕様
                                                                ‐ 週間
                                                               2‐4週間




Source: http://en.wikipedia.org/wiki/Scrum_%28development%29
スクラム開発
                     SCRUM Development
    スクラム開発では、各メンバーは独自に動きながらも全体とし
    ては同じゴールを目指す
          1チームは6~7人
          チーム代表(スクラム・マスター)の仕事はプロセスの実行と管理
    開発プロセス
          製品バックログ作成:顧客からの要求仕様を明確化し、製品化するソ
          フトウェアの各仕様の経済価値と開発工数を明らかにする
          スプリントバックログ作成:製品バックログを詳細仕様に落とし込み、
          詳細仕様を2~4週間の開発工程に変換しメンバーで共有する
          毎日のスクラム会議:開発の進捗状況を日々チェックする
          出荷可能な仕様:スプリントバックログのテストされ問題なく稼働する
          部分を積み重ね、最終的に顧客の製品要求仕様に仕上げる

Source: http://en.wikipedia.org/wiki/Scrum_%28development%29
スクラムを前へ進めるために
 1.     不安定な状態を保つ
           メンバーには高い自由裁量と同時に、極端に困難なゴールを与える
 2.     プロジェクトチームは自ら組織化する
           設立したばかりの企業のように、「情報ゼロ」の状態から始めると、メンバーは自
           律、自己超越、相互交流を自ずと始める
 3.     開発フェーズを重複させる
           開発フェーズを重複させることで、「分業の共有」という状態を作り出し、メンバー
           はプロジェクト全体に責任感をもつようになる
 4.     「マルチ学習」
           メンバーの学習は、職位と機能の2
           メンバーの学習は、職位と機能の2つのレベルで行われる。
 5.     巧みにマネージする「マルチ学習」
           放任せず、自己管理、メンバー間管理、と愛情による管理を強調する
 6.     学びを組織で共有する
           過去の成功・失敗からの学びの習得・忘却を組織内で浸透させる
Source: Takeuchi, H. & Nonaka, I. (1986). The New New Product Development, Harvard Business Review January-February, 1986.
場の連鎖をつくる
        - スモール・ワールド・ネットワーク -
     6次の隔たり
(six degrees of separation)   ティッピング・ポイント
遠く離れた一面識もない                   コネクターは、ノードが
人でも6人の仲介者が                    膨大な数をもつスーパー
いればつながる。世界                    スプレッダーはネットの
は意外にせまいのだ。                    「要」である。




                                       © Nonaka I.
場の連結による飛躍:
トヨタプリウスの開発
       Baの有機的結合
       技術の横展開・異質技術
       の知の融合と創発
       RE:レジデンシャル・エン
       ジニアリング手法
        設計者が試作段階で現場
        に一時的に滞在し、つくり
        やすさ、製品の安定性、品
        質や性能向上など現物を
        前にした作業者との対話
        のなかでスピーディな設計
        変更を繰り返す
       逆RE
             © Nonaka I. & T. Hirata
③ありのままの現実を直観する

時々刻々と変化する、ありのままの個別具体
の現実を凝視し、その背後にある本質を直観
的に見抜く状況洞察能力。「一回性」の出来事
に「普遍」を洞察する。

 神は細部に宿る(God
 神は細部に宿る(God is in detail)



                             © Nonaka I.
現実とは何か:現実の二義性
       リアリティとアクチュアリティ
           (モノ的現実)         (コト的現実)
現実の二義性
  アクチュアリティ(actuality)
  アクチュアリティ(actuality)
                actuality
  「いま・ここ」の時点で進行している関係性(コト)の中で身をもって経験してい
  る現実。一瞬も固定できないので、科学では扱えない。主客未分の直観。
  リアリティ(reality
        reality)
  リアリティ(reality)
  「モノ」的な現実。完了形で固定化できるので、因果律が明確であり、科学で
  扱える。
  コトが活き活きとしたアクチュアリティとして感じられるためには、それは
  モノによって媒介されている。          出所:木村敏『心の病理を考える』岩波新書1994



ホンダウエイ:三現主義
  現場に行くこと: the actual place
  現物・ 現状を知ること: the actual thing or situation
  現実的であること: being realistic
                                               © Nonaka I.
対象に棲み込む
-Indwelling-
                あらゆる状況の
                手がかりを統合し
                て対象に住み込
                み、ライダーの視
                  内側)
                点(内側)から切開
                していく暗黙的な
                知り方

                「マシンを見てい
                ると、いろんなこ
                とがわかります。
                あのカーブを切る
                には、ああやれ
                ば、こうすれば
                と・・・。そして次の
                製作過程へ自然
                に入っているんで
    提供:本田技研工業   す。」
④直観を本質を究めた概念にする

ミクロの直観を、マクロの構想力(歴史的想像
力・ビジョン・テーマ)と関係づけ、対話を通じて
抽象化し、概念化し、仮説化し、物語化する能
力である。

「物語は自己を歴史的文脈に位置づけることである」
            マッキンタイア『美徳なき時代』
            マッキンタイア『美徳なき時代』


                        © Nonaka I.
その場で概念(コンセプト)を紡ぎ合う

言葉と動作
            言語化によって
            初めて自己の考えが
            明確になる

床の上の
設計図


              提供:本田技研工業
⑤コンセプトを実現する


情熱と勇気をもって、あらゆる方法を駆使し、
状況に応じて、ビジョンを共有・説得し、価値創
造を実現するパワーマネジメント能力。




                    © Nonaka I.
なぜ実践が重要なのか
       コンテクストの只中での判断

マネジメントの本質: 「何をどこまで見て、やればよいか」
の理論はない。究極は、その都度の具体的なコンテクス
ト(文脈:
ト(文脈: 時間・場所・人との関係性)における相互作用の
中で判断・行動すること。            © Nonaka I.



「やるべきことはいつも同じなんです。現場の人も、中間
管理職も、経営者も本当は全部知っているわけですよ。
でも、それをどこまで徹底するか、どの水準までするかが
でも、それをどこまで徹底するか、どの水準までするかが
問題なんです。…
問題なんです。…手抜きや、低い水準の仕事は「仕事
じゃない」と言っています。
                                 日経ビジネス2009.06.01
                柳井正 「僕の理想は人より高い」 日経ビジネス2009.06.01
⑥賢慮を伝承・育成する


個人の全人格に埋め込まれている賢慮を、実践
のなかで伝承し、育成し、自律分散的賢慮
              hronesis)
(distributed phronesis)を体系化する能力。
そうすることによって、何が起ろうとも、弾力的・
創造的に、リアルタイムで対応できるしなやかな
組織(resilient organization)を構築できる。
組織(resilient organization)を構築できる。


                             © Nonaka I.
手本を進化させるシステム
     - 人事権をもたずに革新に挑むLPL-
                       LPL
                     開発責任者


     設計PL
     設計PL             テストPL
                      テストPL    デザインPL
                               デザインPL

   ●エンジン             ●エンジン     ●レイアウト
   ●ボディ              ●風洞       ●エクステリアデザイン
   ●サスペンション          ●衝突       ●インテリアデザイン
   ●艤装               ●エミッション   ●カラー/
                               ●カラー/表皮
   など                ●耐久       ●デザインデータ
                     など        ●デザインモデル
出所:本田技研工業株式会社 社内資料             など
組織的賢慮:ミドル・アップ・ダウン
  壮大な理論(あるべき理想)

        トップ

矛盾解消
       中範囲コンセプト
         ミドル




矛盾

       (現実はこうだ)
       (現実はこうだ)   知識の転移


         フロント             © Nonaka I.
実践知リーダーシップ
                                              -Phronetic Leadership-
                                                         Leadership-
                                        形式知
                                         客観
                                         言語                                  共通善
                                         普遍                        感性
                                        理想主義
                                    場
重
    層                                             実践                    型
        的                                     対話と                      (クリエイティブ・ルーティン)
            ネ
                ッ
                    ト
                        ワ                        主観
                            ー
                                ク                経験
                                                個別具体
                                                現実主義
                                                                            生活世界
                                                 暗黙知                           © Nonaka I., Hirata T.
実践知のリーダー
   「動きながら考え抜く」(Contemplation in Action)
   「動きながら考え抜く」
頭 Brain                                体 Brawn
思索家 Deep Thinker                       実践家 Doer




                       知的体育会系
                   “Intellectual Muscle”
                共通善に向けた
              「よりよい」の無限追求                   © Nonaka I., Toyama R.

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  • 1. 実践知のリーダーシップ - スクラムと知の場づくり - 一橋大学大学院国際企業戦略研究科名誉教授 カリフォルニア大学ゼロックス名誉ファカルティ・スカラー クレアモント大学ドラッカー・スクール名誉スカラー 野中郁次郎 2010年 2010年4月9日(金)
  • 2. 最も影響力あるビジネス思想家トップ20 最も影響力あるビジネス思想家トップ - The most influential business thinkers, Wall Street Journal - 氏名 特徴 1. ゲリー・ハメル コンサルタント 2. トーマス L.フリードマン ニューヨーク・タイムズ 特約寄稿家 3. ビル・ゲイツ マイクロソフト会長 4. マルコム・グラッドウェル 『ブリンク』著者 5. ハワード・ガードナー ハーバード大学教授 6. フィリップ・コトラー ノースウェスタン大学教授 6. ロバート B.ライヒ 前労働省長官 8. ダニエル・ゴールマン 心理学者 9. ヘンリー・ミンツバーグ マギル大学教授 10. R.コヴィー スティーブン R.コヴィー 『七つの習慣』著者 11. ジェフリー・フェファー スタンフォード大学教授 11. ピーター M.センゲ 『最強組織の法則― 『最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か』著者 13. リチャード・ブランソン ヴァージン・グループ創業 創業者 ヴァージン・グループ創業者 14. マイケル E.ポーター ハーバード大学教授 15. マイケル S.デル デル創業者 16. ギァート・ホーフステッド 『経営文化の国際比較― 『経営文化の国際比較―多国籍企業の中の国民性』著者 17. クレイトン M.クリステンセン ハーバード大学教授 18. ジャック・ウェルチ 前GE CEO 18. トム・ピーターズ 『エクセレント・カンパニー』著者 20. マイロン S.ショールズ ノーベル賞受賞者 20. 野中 郁次郎 一橋大学教授
  • 4. 実践知のリーダーシップ - スクラムと知の場づくり - 一橋大学大学院国際企業戦略研究科名誉教授 カリフォルニア大学ゼロックス名誉ファカルティ・スカラー クレアモント大学ドラッカー・スクール名誉スカラー 野中郁次郎 2010年 2010年4月9日(金)
  • 5. 知識社会観 知識は今日唯一の意義ある資源である。 知識が、経済資源として、どのように蓄積・配分・ 使用するかは、まだ完全にはわかっていない。 今言えることは、何らかの理論が必要とされてい るということ、つまり、知識を富の創造過程の中心 るということ、つまり、知識を富の創造過程の中心 に据える経済理論が必要とされているということで に据える経済理論が必要とされているということで ある。 そのような理論のみが、イノベーションを説明し、 今日の経済を説明し、経済成長を説明することが できる。 ポスト資本主義社会』 P. F. ドラッカー 『ポスト資本主義社会』 1993
  • 7. 知識創造は暗黙知と形式知の相互変換運動である 暗黙知 (Tacit Knowledge) 形式知 (Explicit Knowledge) 言語・文章で表現するのが難しい 言語・文章で表現できる 主観的・身体的な経験知 客観的・理性的な言語知 特定の文脈ごとの経験の反覆に 特定の文脈に依存しない一般的な よって体化される 思考スキル(思い・メンタル・モデ 概念や論理(理論・問題解決手法・ ル)や行動スキル(熟練・ノウハウ) マニュアル・データベース) 相互作用の スパイラルアップ アナログ知-デジタル知の動的綜合 © Nonaka I.
  • 8. 暗黙知と形式知 - 氷山のメタファー - 1. メタファーの本質とは、ある種類のことがらを別の種類のことがらの 見地から理解し経験することである。 レトリックと人生』 (レイコフ G. & M. ジョンソン 『レトリックと人生』 ) 2. 本来まったく異なる領域にあるものどうしを重ね合わせることで、そ の領域にはなかったイメージを導入し、新たな関係(連想・仮説)を 作り出す。 <考える>とはどういうことか?』 2008) (井崎正敏 『<考える>とはどういうことか?』 洋泉社 2008) 例: 暗黙知のイメージ → 氷山のメタファー 形式知 ~~~~~~ 暗黙知 水面下の領域には、膨大な感覚・イメージ的な経験知がある。 それを共感し、共有し、変換して、新しい知をつくりだす。 © Nonaka I.
  • 9. トヨタ生産方式の本質は 暗黙知・形式知のスパイラルアップ (マニュアルをポンと渡すのは形式知を与えているのにすぎないの であって、勘やコツの目に見えない暗黙知の世界が基盤にある) IT化により、暗黙知だったものが形式知に移っ ていくことが出てくるかもしれません。しかし 移ってはいくけれど、新しい暗黙知もどんどん 出てくるわけです。今の社長の渡辺は、「暗黙 知と形式知がうまくスパイラルアップし ていくことで向上する」と言っています。 「地球企業トヨタ」は中国で何を目指すのか』 出所: 奥田碩・朱建栄 『「地球企業トヨタ」は中国で何を目指すのか』 角川学芸出版 2007
  • 10. 組織的知識創造の行為 - SECIモデル 「どう知るか」 - 身体・五感を駆使、 暗黙知 暗黙知 対話・思索・比喩によ 直接経験を通じた る概念・図像・仮説の 暗黙知の獲得、 共同化( ) 共同化(S) 表出化( ) 表出化(E) 創造( 創造(概念化) 共有、創出(共感) Environment E O I 自己の暗黙知の 4.自己の暗黙知の 形式知 形式知 形式知 形式知 1.組織内外の活動によ 1.組織内外の活動によ 暗黙知 I I 言語化 る現実直感 Group 言語から概念・仮説・ 5.言語から概念・仮説・ I Individual I I 原型の 創造 2.感情移入・気づき・予 2.感情移入・気づき・予 I 形式知の組み合わ 知の獲得 せによる情報活用と 3.暗黙知の伝授、移転 3.暗黙知の伝授、移転 知識の体系化(分 内面化( 内面化( I ) 連結化( ) 連結化(C) 析) 概念間の関係生成と 6.概念間の関係生成と 暗黙知 形式知を行動を E 形式知 形式知 形式知 形式知 O G 通じて具現化、 G モデル化 新たな暗黙知として I G Org. G 形式知の伝達、普及・ 7.形式知の伝達、普及・ 理解・学習(実践) 共有 E G 形式知の編集・操作 8.形式知の編集・操作 9.反省的実践を通じた 9.反省的実践を通じた 化、IT化 化、 化 形式知の体化 10.目標 目標- 10.目標-成果の持続的 形式知 形式知 I = 個人 G = 集団 追求、自己超越 O = 組織 © Nonaka I. & H. Takeuchi E = 環境
  • 11. イノベーションはSECIスパイラルである 直接経験を通じて現実に共感し(S=共同化)、 直接経験を通じて現実に共感し(S=共同化)、S= 気づきの本質をコンセプトに凝縮し(E= 気づきの本質をコンセプトに凝縮し(E=表出 E=表出 化)、コンセプトを関係づけて体系化し(C= 化)、コンセプトを関係づけて体系化し(C=連 C=連 結化)、技術、商品、ソフト、サービス、経験に 価値化し、知を血肉化する(I=内面化)と同時 、知を血肉化する(I= 価値化し、知を血肉化する(I=内面化)と同時 に、組織・市場・環境の新たな知を触発し、再 び共同化につなげる。このSECISECIの「高速回転 び共同化につなげる。このSECIの「高速回転 化」が創造性と効率性をダイナミックに両立さ せる知の綜合力(Synthesizing Capability)で せる知の綜合力(Synthesizing Capability)で ある。 © Nonaka I. (2007)
  • 13. フロネシスとは何か フロネシスは、アリストテレスの提唱した概念で その意味は賢慮(Prudence Prudence) その意味は賢慮(Prudence)、実践的知恵 Wisdom) (Practical Wisdom) と翻訳されている。 phronesis) フロネシス (phronesis)とは、 価値・倫理の思慮分別をもって、個別のその都 度の状況とコンテキスト(文脈)の只中で、最善 の判断・行為ができる実践知 の判断・行為ができる実践知である。 実践知である。 Contextual Judgment ・ Timely Balancing © Nonaka I.
  • 14. 実践知リーダーシップの6能力 ① 「善い」目的をつくる能力 ② 場をタイムリーにつくる能力 ③ ありのままの現実を直観する能力 ④ 直観の本質を概念に変換する能力 ⑤ 概念を実現する能力 ⑥ 実践知を組織化する能力 © Nonaka I., Toyama R
  • 15. ①「善い」目的をつくる 「何が善いことか」についての判断基準となる高貴な 目的をつくる能力である。 「あらゆる行為や選択はすべて何らかの善を希求する」 ニコマコス倫理学』 アリストテレス 『ニコマコス倫理学』 例:幸福ないし自己実現:手段にならない、自己充足的価値 「美徳は社会的に確立された卓越性の基準を達成しよう とする無限の実践に内在する」・・・職人道(artisanship) とする無限の実践に内在する」・・・職人道(artisanship) マッキンタイア『美徳なき時代』 マッキンタイア『美徳なき時代』 © Nonaka I.
  • 16. 企業の目的: 知識ビジョン 未来社会に向けた「善い」パラダイムの洞察と 価値創造へのコミットメント Thought Leadership 例: IBM: IBM: Smarter Planet GE: GE:Ecomagination 人間尊重・三つの喜び( ホンダ: 人間尊重・三つの喜び(買う喜び、売る喜び、創 る喜び) る喜び) エーザイ: human health care (hhc) (hhc) hhc ユニクロ: 服を変え、常識を変え、世界を変えていく
  • 18. いま・ここ < Here-Now >の経験の共有が場の基盤 Here- 相互主観性/ 相互主観性/intersubjectivity 開放 閉鎖 生きた文脈の共有 閉鎖 開放 Ba <いま・ここ>の経験が共有されると、共創に向けて知が創発される © Nonaka I.
  • 19. 知識創造理論による場 - 個の相互作用を触発するのは抽象的組織ではなく具体的場 - 従来の理論 知識創造理論 空間軸 環境 環境 組織 組織 個人 場 個人 時空間と文脈 © Nonaka I. & A. Hirose
  • 20. 多様な場の形態 物理的手段や時空間によって支援される 会議、飲み会 現実 インフォーマル組織 プロジェクト・チーム オフィス/工場/ オフィス/工場/店舗 公式組織構造・システム 電子メール、TV TV会議 電子メール、TV会議 仮想 © Nonaka I.
  • 21. ホンダのワイガヤ 三日三晩の 生きた時空間の共有 チーム 思考の飛躍 個 故 コンセプト構築 個の殻を破る 出所: 小林三郎 全人的な共感と議論 「知識創発型研究開発マネジメント~ホンダ~」 『知識創造経営とイノベーション』 (相互主観性) 野中郁次郎・ 野中郁次郎・遠山亮子 (編) 丸善 2006 pp.120- pp.120-121
  • 22. ワイガヤのプロセス 会社負担で場(よい宿とよい食事)を手配 日常的仕事環境からの脱却 初日: 個と個のぶつかり合い 話は上司の悪口、不満、対立から始まる 徹底的に話させると、喧嘩も起きるが逃げ場がない そのうちうわべの形式知が尽き、自己中心の殻がとれる 二日目: 相互理解・許容 違いを認める、お互いの思いを知るようになる 気に入らない相手の意見も全人的に受け入れる 三日目:自己意識を越えた深みからの共同主観の創造 性 建設的思考、コンセプトの飛躍が生まれる 出所: 小林三郎 「知識創発型研究開発マネジメント~ホン ダ~」 『知識創造経営とイノベーション』 野中郁次郎・遠山亮子 (編) 丸善 2006 野中郁次郎・
  • 23. 相互主観性の発達過程 - Intersubjectivity - 意識の3段階 母と子のように「生き生きした現在」が主客未分の 状態で共有されている間身体性の受動的相互主観 (感性の綜合) その意味を、自分自身の意図・意識による志向性に よって、自己の中で「我-それ-関係」という形で意 味化する能動的相互主観(知性の綜合) 「我-汝-関係」において、感覚は再度、高次の次 元で自他の区別から開放され、自己を振り返ること なく、自己に無関心に、自己中心化から開放され他 者と触れあう無心・無我の相互主観(感性と知性の 綜合) 存在から生成へ』 出所: 山口一郎 『存在から生成へ』 知泉書館 2005
  • 24. 相互主観性の基盤は間身体性 - Intercorporality - 感覚の反転: 感覚の反転: 右手によって左手に触れる経験 二本の手はおのおの触れるもの(touching) (touching)と触 二本の手はおのおの触れるもの(touching)と触 れられるもの(being touched)でありながら、そ れられるもの(being touched)でありながら、そ の役割はやがて交替し、反転する。最初は触 れられていた左手がほどなく右手に触れてきて、 「二重感覚」が成立する。 (メルロ=ポンティ) Nonaka, Copyright © 2010 Nonaka, I
  • 25. ミラーニューロンの発見 - 神経科学の共同化 - 「鏡のように相手の行動を自分に映す神経細 胞」が発見された。身体行為の模倣によって、 自分の体験に照らし合わせて他人の心を推定 する。ミラーニューロン系には、多様な行為が コード化されているので、他人の行為を目にす るとそれに該当する行為が脳内で行われ、その 行動の意味が直感的に理解できる。 シニガリア『ミラーニューロン』 出所: リゾラッティ G. & C. シニガリア『ミラーニューロン』 紀伊國屋 (2009)
  • 27. 創業者ヴィンセンツォ 二代目アンドレア
  • 28. 知を創発させる場の要件 ① 自己超越的な意思・目的をもつ自己組織(セル フ・オーガナイジング) ② 自他の感性、感覚、感情が直接的に共有される (間身体性) ③ 場で生成する「コト」の傍観者でなく当事者として 全人的に関わる(コミットメント) ④ 他者との関係性のなかでの自己認識(メタ認知) ⑤ 境界は開閉自在で中心は動くー細胞(浸透可能 性) ⑥ 異質な知の矛盾と効率よいインターフェイスの両 立ー球体(最少有効多様性) © Nonaka I.
  • 29. スクラム アプローチ “The New New Product Development Game” 連続的 (A) vs. 重複的 (B 及び C) 開発フェーズ A フェーズ 1 2 3 4 5 6 B フェーズ 1 2 3 4 5 6 C フェーズ 1 2 3 4 5 6 Source: Takeuchi, H. & Nonaka, I. (1986). The New New Product Development, Harvard Business Review January-February, 1986.
  • 30. スクラム開発 SCRUM Development 日々のスク ラム会議 時間 24時間 製品 スプリント 出荷可能な バックログ バックログ 仕様 ‐ 週間 2‐4週間 Source: http://en.wikipedia.org/wiki/Scrum_%28development%29
  • 31. スクラム開発 SCRUM Development スクラム開発では、各メンバーは独自に動きながらも全体とし ては同じゴールを目指す 1チームは6~7人 チーム代表(スクラム・マスター)の仕事はプロセスの実行と管理 開発プロセス 製品バックログ作成:顧客からの要求仕様を明確化し、製品化するソ フトウェアの各仕様の経済価値と開発工数を明らかにする スプリントバックログ作成:製品バックログを詳細仕様に落とし込み、 詳細仕様を2~4週間の開発工程に変換しメンバーで共有する 毎日のスクラム会議:開発の進捗状況を日々チェックする 出荷可能な仕様:スプリントバックログのテストされ問題なく稼働する 部分を積み重ね、最終的に顧客の製品要求仕様に仕上げる Source: http://en.wikipedia.org/wiki/Scrum_%28development%29
  • 32. スクラムを前へ進めるために 1. 不安定な状態を保つ メンバーには高い自由裁量と同時に、極端に困難なゴールを与える 2. プロジェクトチームは自ら組織化する 設立したばかりの企業のように、「情報ゼロ」の状態から始めると、メンバーは自 律、自己超越、相互交流を自ずと始める 3. 開発フェーズを重複させる 開発フェーズを重複させることで、「分業の共有」という状態を作り出し、メンバー はプロジェクト全体に責任感をもつようになる 4. 「マルチ学習」 メンバーの学習は、職位と機能の2 メンバーの学習は、職位と機能の2つのレベルで行われる。 5. 巧みにマネージする「マルチ学習」 放任せず、自己管理、メンバー間管理、と愛情による管理を強調する 6. 学びを組織で共有する 過去の成功・失敗からの学びの習得・忘却を組織内で浸透させる Source: Takeuchi, H. & Nonaka, I. (1986). The New New Product Development, Harvard Business Review January-February, 1986.
  • 33. 場の連鎖をつくる - スモール・ワールド・ネットワーク - 6次の隔たり (six degrees of separation) ティッピング・ポイント 遠く離れた一面識もない コネクターは、ノードが 人でも6人の仲介者が 膨大な数をもつスーパー いればつながる。世界 スプレッダーはネットの は意外にせまいのだ。 「要」である。 © Nonaka I.
  • 34. 場の連結による飛躍: トヨタプリウスの開発 Baの有機的結合 技術の横展開・異質技術 の知の融合と創発 RE:レジデンシャル・エン ジニアリング手法 設計者が試作段階で現場 に一時的に滞在し、つくり やすさ、製品の安定性、品 質や性能向上など現物を 前にした作業者との対話 のなかでスピーディな設計 変更を繰り返す 逆RE © Nonaka I. & T. Hirata
  • 36. 現実とは何か:現実の二義性 リアリティとアクチュアリティ (モノ的現実) (コト的現実) 現実の二義性 アクチュアリティ(actuality) アクチュアリティ(actuality) actuality 「いま・ここ」の時点で進行している関係性(コト)の中で身をもって経験してい る現実。一瞬も固定できないので、科学では扱えない。主客未分の直観。 リアリティ(reality reality) リアリティ(reality) 「モノ」的な現実。完了形で固定化できるので、因果律が明確であり、科学で 扱える。 コトが活き活きとしたアクチュアリティとして感じられるためには、それは モノによって媒介されている。 出所:木村敏『心の病理を考える』岩波新書1994 ホンダウエイ:三現主義 現場に行くこと: the actual place 現物・ 現状を知ること: the actual thing or situation 現実的であること: being realistic © Nonaka I.
  • 37. 対象に棲み込む -Indwelling- あらゆる状況の 手がかりを統合し て対象に住み込 み、ライダーの視 内側) 点(内側)から切開 していく暗黙的な 知り方 「マシンを見てい ると、いろんなこ とがわかります。 あのカーブを切る には、ああやれ ば、こうすれば と・・・。そして次の 製作過程へ自然 に入っているんで 提供:本田技研工業 す。」
  • 39. その場で概念(コンセプト)を紡ぎ合う 言葉と動作 言語化によって 初めて自己の考えが 明確になる 床の上の 設計図 提供:本田技研工業
  • 41. なぜ実践が重要なのか コンテクストの只中での判断 マネジメントの本質: 「何をどこまで見て、やればよいか」 の理論はない。究極は、その都度の具体的なコンテクス ト(文脈: ト(文脈: 時間・場所・人との関係性)における相互作用の 中で判断・行動すること。 © Nonaka I. 「やるべきことはいつも同じなんです。現場の人も、中間 管理職も、経営者も本当は全部知っているわけですよ。 でも、それをどこまで徹底するか、どの水準までするかが でも、それをどこまで徹底するか、どの水準までするかが 問題なんです。… 問題なんです。…手抜きや、低い水準の仕事は「仕事 じゃない」と言っています。 日経ビジネス2009.06.01 柳井正 「僕の理想は人より高い」 日経ビジネス2009.06.01
  • 42. ⑥賢慮を伝承・育成する 個人の全人格に埋め込まれている賢慮を、実践 のなかで伝承し、育成し、自律分散的賢慮 hronesis) (distributed phronesis)を体系化する能力。 そうすることによって、何が起ろうとも、弾力的・ 創造的に、リアルタイムで対応できるしなやかな 組織(resilient organization)を構築できる。 組織(resilient organization)を構築できる。 © Nonaka I.
  • 43. 手本を進化させるシステム - 人事権をもたずに革新に挑むLPL- LPL 開発責任者 設計PL 設計PL テストPL テストPL デザインPL デザインPL ●エンジン ●エンジン ●レイアウト ●ボディ ●風洞 ●エクステリアデザイン ●サスペンション ●衝突 ●インテリアデザイン ●艤装 ●エミッション ●カラー/ ●カラー/表皮 など ●耐久 ●デザインデータ など ●デザインモデル 出所:本田技研工業株式会社 社内資料 など
  • 44. 組織的賢慮:ミドル・アップ・ダウン 壮大な理論(あるべき理想) トップ 矛盾解消 中範囲コンセプト ミドル 矛盾 (現実はこうだ) (現実はこうだ) 知識の転移 フロント © Nonaka I.
  • 45. 実践知リーダーシップ -Phronetic Leadership- Leadership- 形式知 客観 言語 共通善 普遍 感性 理想主義 場 重 層 実践 型 的 対話と (クリエイティブ・ルーティン) ネ ッ ト ワ 主観 ー ク 経験 個別具体 現実主義 生活世界 暗黙知 © Nonaka I., Hirata T.
  • 46. 実践知のリーダー 「動きながら考え抜く」(Contemplation in Action) 「動きながら考え抜く」 頭 Brain 体 Brawn 思索家 Deep Thinker 実践家 Doer 知的体育会系 “Intellectual Muscle” 共通善に向けた 「よりよい」の無限追求 © Nonaka I., Toyama R.