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Mais de Tokoroten Nakayama (20)
スマホマーケットの概要と、マーケティングの失敗例と改善 (アナリティクス アソシエーション 特別セミナー)
- 3. 自己紹介
• ところてん
– @tokoroten
– 元電話会社の研究所でセキュリティ屋
– ドリコムのデータ分析グループ所属
– 業務は雑用
• インフラ→アプリ広告分析→アプリ分析→
レベルデザイン→ゲームデザイナ
– 最近、広告部門で雑用を始めた
• ゲームデザイナの視点で、
広告事業を社内コンサル
- 13. アプリのライフサイクルと広告手法
リリース前 リリース 1ヵ月後 半年後~一年後 サービス終了
ストア画面
最適化
事前登録
新作への誘
導
プレイ実況動画
リワード
広告
攻略サイト
プッシュ通知最適化
復帰施策
アドネットワーク
TV CM
記事広告
バイラル
施策
プレイ動画
リスティング広告
ファンサービ
ス
コアユーザ向け アーリーアダプタ向け レイトマジョリティ向け
- 16. ストアをめぐる攻防
• インストールの大半はストアのランキング経由
– ストアによりプロモーション戦略が大きく変わってきている
– 全スマホユーザがストアを閲覧する
• ストアがマスメディアとして機能し始めている
– 評価が低いアプリは、インストールしてもらえない
• リリース時のクオリティが大事
• Androidの「新着」カテゴリはおいしい
– ライバルが少ないので、ランキングに乗りやすい
– リリース時のチャンスを逃すと、次はやってこない
– KPIを改善してからプロモーションでは遅い
• ランキングに載るには、直近のDL数が有効
– ゆっくり改善というGrowthHack的な手法と、
大規模広告出稿によるランキングアップがコンフリクト
– 短時間でDL数を稼ぐための広告手法が主流化
• リワード広告
• 事前登録
- 19. 事前登録
• アプリのリリース前に、事前登録を実施
– リリースされた際にメールやTwitterのDMなどでインストールを呼び
かけ
– インストール直後に、事前登録をするような感度の高いコアユーザを
大量流入させる
– 呼びかけをするので、リリース当日に短期間で大量のインストールを
獲得
• ブースト広告と同じ効果を発揮する
• KPIが非常に良い
– 事前登録はコストがほとんどかからない(内製の場合)
– 熱量の高いユーザなので、継続率と課金率が非常に高い
• このユーザのKPIをベースに、他の広告施策を実施すると、回収できなくなるこ
とがある
• ゲーム性を持たせることで、期待感を醸成したり、バイラルを発生
させる事前登録メディアも登場
– フライングガチャ、予約トップ10
- 20. iOSとAnrdoid
• iOS
– 端末が統一しているので安定している
• アプリが安定するので継続率が高い
– Appleの審査がががががが
• iOS8ショック!
• Android
– スペックの異なる端末の乱立
• 端末ごとにCPU、メモリ、OSバージョンが異なる
• ログから落ちる端末を特定して個別対応が必要
– キャリア決済が利用可能
• キャリア決済により、課金率、課金額が高い
- 22. まとめ
• スマホ市場はストアが中心
– 大規模広告出稿が有効
– プロモーションは前倒し
– ハイリスク、ハイリターンの業界になってきている
• Webでやってた手法が使えない
– 永遠のβ版は、評価が下がるだけ
• 「ベータ版だから☆2です」って評価が大量に付く
– リリース時にクオリティを出来るだけあげる必要
• 少しずつ改善では間に合わない
• iOSとAndroidの二重対応
– 開発工数が増大する
- 30. どうしてこうなった
• エロバナーは格段にCPAが安かった
– 大量のインストールを獲得できた
• その後アプリのLTVが急落
– 広告費用が回収できない、赤字だ!
– アプリ部門の怠慢だ!
• この施策は本当に正しかったのか?
– 統計データを見たら、エロバナー出稿期間に入ってきた
ユーザはLTVが悪かった
– エロバナーは、CPAが安いが、LTVがもっと安い顧客を獲
得している可能性
– SNSプラットフォーム上のアプリだったので、ユーザの性
別年齢セグメント情報を利用して、クロス集計で検証
- 36. まとめ
• KPIを追うといつしか本質を忘れる
– エロバナー事件
• KPIの追求は局所最適化を生む
– 改善を続けることで、赤字を垂れ流す結果になる
• 与えられた仕事をこなすと、赤字になる仕組みが出来
上がってしまっていた
• 業績評価査定システムとKPIが組み合わさって暴走
– 改善のために、改善に使いやすいKPIを随時設計す
る必要がある
– KPI設計のためには、全体を俯瞰して考えられる人
材が必要
• 組織構造がボトルネックになることが多い
- 48. ドリコムで利用している指標
• ゲーム定着ユーザ
– 5日連続でプレイしたユーザをカウント
• gloopsさんのDAU=BU+FUから着想
• DAU=定着ユーザ+非定着ユーザ
• インストールによるスパイクノイズを排除
– Install後5日たたないとカウントされない
– コロプラの7日後DAUカウントとほぼ同等
• ホワイトノイズを排除
– ホワイトノイズの原因はユーザの気まぐれ
– 気まぐれでログインしたり、ログインしなかったりするユーザ
を排除
– 毎日ログインしてくれるコアユーザの人数が、サービスの売り
上げに大きく寄与
- 55. まとめ
• DAUは他社と比較するための指標
– 自分たちの改善のための指標が必要
• DAUのノイズを除去しなくては、本当にあがってるのか、
下がっているのか判断できない
• DAUには二種類のノイズ
– 人間の気まぐれから来る定常的なホワイトノイズ
– 広告に伴うスパイクノイズ
• ドリコムで利用している指標
– 5日連続プレイユーザ
• 定常ノイズと、スパイクノイズを除去
• 広告出稿をしている最中でも、本当のユーザ数が分かる
• ゲームがつまらなくなると、急激に下がる
• この指標で、2年以上運用中
- 57. ストアの功罪
• ストアのランキングによりレイトマジョリティにリーチ
– ストアがマスメディア化している
– チャンネルが少ないので、狭い枠をめぐって過当競争が発生し
ている
– 最初からレイトマジョリティに向いている
• キャズム理論はオンラインの世界には適用できない
• Androidは「新着」カテゴリにより機会創出
– ベータ版をリリースして徐々に改善が難しい
• クオリティを十分に引き上げてからリリースしなくてはいけない
– マーケティングの早期化が発生
• ハイリスクハイリターンが加速
• リリース時に成功できないと、回収できない事態に
- 58. レベルデザインの重要性
• ランキングを押し上げる広告
– リワード広告、事前登録
• ランキングを維持するにはクオリティが必要
– ユーザのゲーム継続率
– ユーザの課金額
– バイラルによるインストール
– アプリの評価
• ゲームのクオリティは、レベルデザインが支配的
– レベルデザインに関する考え方が広まっていないため、不
幸な事例が増える
– 偉い人と、現場でレベルデザインに対する考え方の齟齬が
存在するため、不幸な事例が発生する
- 61. 勝つべくして勝つ
• パズドラ
– 開発期間7ヶ月
– 2ヶ月でプロトタイプ完成
• 10種類以上のパズルのルールを検証
– 5ヶ月かけてチューニング
• 開発とレベルデザインを同時並行で回す
• モンスト
– 開発期間6ヶ月
– 企画コンペの時点でプロトタイプ
• 面白さがコンペの時点で分かる状態になってる
– そこからのチューニング
• ゲームを動かしながら、常に面白さを確認しながらゲーム開
発ができる
http://www.appbank.net/2012/04/11/iphone-news/395927.php
http://octoba.net/archives/20140226-android-feature-monsterstrike-interview.html
- 65. KPIの限界、イノベーションのジレンマ
• なぜKPIを測るのか?
– 過去と比較するため
• KPIが計測できる=先行者がいる
– KPIを追い続けると、先行者がいる市場しか挑戦できなく
なる
• レッドオーシャンの中での戦いになる
• イノベーションのジレンマ
• バイラルマーケティングとKPI
– 「新しいこと」をすると、新規性からバイラルされる
• 二番煎じはRTしてもらえない
– バイラルを狙うなら、KPIは無視する必要がある
• AdGang(http://adgang.jp/ )お勧め
- 68. AIDMAの法則の復活
• AIDMAの法則
– Attention(注意)
– Interest(関心)
– Desire(欲求)
– Memory(記憶)
– Action(行動)
• Web広告は購買が直接計測できるため、KPIに傾倒
– 結果として、ユーザ認知や、ブランド形成などがおざなりに
• スマホがレイトマジョリティまで貫通
– スマホアプリはレイトマジョリティ向けの施策が必要
– 「みんながやってるから」という状態を作り出さないと、ユーザは動
いてくれない
– バイラルされる広報手段の有効性が増大
• TV CMをするとLTVが上がる(仮説)
– 流行っているから、お金を払ってもいいという認識になる
- 70. 総括
• スマホマーケットは、ストアが主戦場
– プロモーションの早期化
• KPIを目標管理にすると、トレードオフをいつしか忘れ失敗する
– 開発と広告は手を取り合う必要がある
– ひとつ上の目線で自らの行動を考える必要がある
• 偉い人のためのKPIは改善に使えない
– 改善を回すためのKPIを自分たちで設定する必要がある
• スマホアプリを成功させるにはテストが重要
– 低い評価が付けられると、アプリが即死する
– Androidの「新着」カテゴリのランキング争いが重要
• KPIを追うと、イノベーションのジレンマが発生する
– KPIを追わない選択肢を常に検討し続ける